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平成26年度研究トピックス

研究

生体内レーザー技術で明らかになった光依存的なペルオキシソームと葉緑体の物理的相互作用

平成27年3月30日

農学部の及川和聡特任助教が,基礎生物学研究所の西村幹夫特任教授,奈良先端科学技術大学院大学の細川陽一郎准教授らとの共同研究を行い,植物が外 界の光環境を良く認識して,光依存的に細胞内のオルガネラ相互作用を強化することにより,光呼吸などの代謝を効率良く行っていることを明らかにしました。

“新潟での新規遺伝子細胞治療法の確立”を目指して 遺伝子導入法の有用性と安全性を大動物で証明!

平成26年11月4日

上村顕也医師らのグループは、ピッツバーグ大学・薬学部、ジョージア大学・薬学部のLiuらのグループと共同でハイドロダイナミック法(水圧で薬 物・遺伝子・細胞を臓器・組織内へとデリバリーする方法)を用いた遺伝子及び細胞導入に着目し,研究に取り組んできました。今回,ハイドロダイナミック遺 伝子導入法の安全性と有用性を大動物を対象として研究し、その実証結果を報告しました。現在、新潟大学を含む医工連携、産官学連携により、新潟発の遺伝子 細胞導入器を開発し、その有効性を評価しており、本技術との融合が“誰もが、誰にでも”再現性を持って治療を行うことのできる新規遺伝子細胞治療法に発展 するための重要な基盤となります。

インド洋における微量元素鉛(Pb)の鉛直縦断面分布の解明に成功

平成26年10月31日

理学部 則末和宏准教授が参加する国際共同研究グループが、インド洋における微量元素鉛(Pb)の鉛直縦断面分布の解明に成功しました。人間活動由来のPb がインド洋に顕在していることを世界で初めて明らかにしました。

理学部附属臨海実験所で新種のナマコ「サドナデシコナマコ」を発見!

平成26年10月15日

佐渡真野湾の沢根海岸から採集されたナマコが新種(学名 Scoliorhapis dianthus、和名サドナデシコナマコ)と してProceedings of the Biological Society of Washingtonに掲載されました。発見者には、理学部附属臨海実験所前所長の野崎眞澄新潟大学名誉教授と下谷豊和技術専門職員が含まれます。理学部 附属臨海実験所が行ったこの生物調査は、新潟大学と佐渡市の連携協議会における佐渡市の提案事業としての「佐渡動植物生息実態調査」の一環として行われた ものです。

106番元素シーボーギウム(Sg)のカルボニル錯体の合成と化学分析に初めて成功

平成26年10月10日

新潟大学教育研究院自然科学系数理物質科学系列の大江一弘助教および同自然科学研究科数理物質科学専攻博士後期課程3年の村上昌史さんが参加する国 際共同研究グループ(ドイツのヘルムホルツ研究所マインツのイーヴン・ジュリア博士、重イオン研究所のヤクシェフ・アレクサンダー サブグループリーダー、マインツ大学のデュルマン・クリストフ教授、理化学研究所仁科加速器研究センターRI応用チームの羽場宏光チームリーダー、日本原 子力研究開発機構先端基礎研究センター超重元素研究グループの浅井雅人研究主幹、佐藤哲也研究員ら)が、106番元素シーボーギウム(Sg)のカルボニル 錯体の合成と化学分析に世界で初めて成功しました。

病原体の排除に関わるペントラキシン3の敗血症への効果を発見

平成26年9月19日

新潟大学大学院医歯学総合研究科細胞機能講座分子細胞病理学分野内藤眞教授の研究グループおよび新潟大学医歯学総合病院病理部の大橋瑠子特任助教 は,東京大学先端科学技術研究センターの浜窪隆雄教授と太期健二特任助教を中心とする研究グループ,順天堂大学医学部練馬病院循環器内科井上健司准教授の 研究グループと共同で,細菌や真菌などの病原体を免疫細胞に食べられやすくするPTX3が細胞外ヒストンを凝集させることで、炎症反応を抑えることを発見 しました。このことにより,ウイルスなどさまざまな病原体による重症の感染症、あるいは外傷、がんなどにより多臓器不全に至る疾病に有効な治療法となると 期待されます。

イネの主要α-アミラーゼの立体構造を解明

平成26年7月30日

自然科学系の研究グループ(落合秋人助教,内海利男教授,谷口正之教授,三ツ井敏明教授ら)は,イネ種子の澱粉代謝において重要な働きをするα-アミラーゼの立体構造を解くことに成功しました。

赤ちゃんが静止画から人物の「動き」を認識できることを世界で初めて発見

平成26年7月30日

人文学部の白井 述准教授は,生後5~8カ月の赤ちゃんに「動き」を感じるような写真を見せ,その直後の反応(眼の動き)を調べることによって,赤ちゃんが大人と同じように,絵や写真のような静止画によって表現された「動き」を認識できることを世界で初めて発見しました。

糖鎖の網羅的なデータベースを作成する技術を開発

平成26年7月10日

本学理学部の長束俊治教授を中心とする研究グループは,核酸,タンパク質に続く第三の生命鎖である糖鎖の網羅的なデータベースを作成する技術の開発 に成功しました。そのデータベースは『糖鎖アトラス』と名付けられ,生命科学の基盤となるゲノム解析に匹敵する技術として今後の展開が期待されます。

インドメダカの性決定遺伝子を発見

平成26年6月20日

本学理学部の酒泉満教授と濱口哲教授,自然科学研究機構・基礎生物学研究所の竹花佑介助教らの研究グループは,インドやタイなどに生息するメダカ近縁種「インドメダカ」の性決定遺伝子の発見により性染色体の多様化をもたらした分子機構の一端を明らかすることに成功し,Nature communications に発表しました。今回発見した遺伝子は,ヒトの性決定遺伝子と同じ遺伝子に起源することもわかりました。

分子標的薬シロリムスが「リンパ脈管筋腫症」に対する治療薬として世界で初めて承認

平成26年7月4日

新潟大学医歯学総合病院生命科学医療センターの中田 光教授らの研究グループを中心とする医師主導治験グループ(全国9施設)は,若年女性に生じこれまで肺移植以外に有効な治療がなかった稀少肺疾患「肺リン パ脈管筋腫症」(略称LAM 「ラム」)に対して,分子標的薬のシロリムスが,重大な副作用なく,肺の機能の低下を防ぐことを確認しました。この成果を受 けて,厚生労働省医薬品第二部会で,5月26日にシロリムスを世界初となるリンパ脈管筋腫症に対する治療薬として承認されました。

地中海流出水の始まりが北大西洋の海底の流れと気候変動に影響していることを解明

平成26年6月13日

2011年11月から2012年1月にかけて,統合国際深海掘削計画(IODP)第339次掘削航海「地中海流出水」が米国科学掘削船ジョイデスレ ゾリューション号によりポルトガル沖のカディス湾及びイベリア大陸縁辺部で実施されました。本学教育学部の髙清水准教授らの研究グループらが乗船し,カ ディス湾及びイベリア半島西方沖大陸棚において,初めて本格的な科学掘削調査を行い,総延長5 kmに達する堆積物柱状試料(コア)を掘削・回収しました。今回,回収されたコアには,地中海の水がジブラルタル海峡から北大西洋に流れ出る「地中海流出 水」の強い流れによってできる「コンターライト」と呼ばれる特徴的な堆積物が認められ,詳細に解析した結果、過去約500万年間の地中海流出水の歴史が詳 細に解明され,北大西洋の海底の流れと気候変動とのかかわりが明らかになりました。

結晶性キチン表面を分解しながら動く酵素分子の可視化に世界で初めて成功

平成26年6月5日

本学農学部の渡邉剛志教授と鈴木一史准教授,杉本華幸助教,東京大学大学院農学生命科学研究科の五十嵐圭日子(きよひこ)准教授ら,金沢大学理工研 究域の内橋貴之准教授らの研究グループは,高速原子間力顕微鏡を用いて,未利用バイオマスであるキチンを分解する酵素(キチナーゼ)がキチンを分解しなが ら高速で移動する様子を世界で初めて可視化することに成功し,Nature communications に発表しました。今回観察した2種類のキチナーゼは,それぞれ結晶性キチン表面を逆走しながら効率的に分解していることがわかりました。

脳梗塞治療を飛躍的に向上できる糸口を発見

平成26年6月4日

脳研究所神経内科の下畑享良准教授を中心とする研究グループ(川村邦雄医師,高橋哲哉助教,金澤雅人助教ら)は,脳梗塞の治療で,最も有効とされる 血栓溶解療法の弱点とされる合併症(脳出血,脳浮腫)が,アンギオポイエチン1(Ang1)というタンパク質の減少が引き金となって生じることを世界では じめて明らかにしました。

血管の老化は,筋肉のエネルギー消費を妨げることを発見

平成26年5月23日

医歯学総合研究科の南野徹教授らの研究グループは,高カロリー食投与によって引き起こされた血管老化が,筋肉でのエネルギー消費を阻害することをマウスの実験で発見しました。

歯周病が全身に及ぼす悪影響の新たなメカニズムを解明

平成26年5月1日

山崎和久教授(新潟大学・大学院医歯学研究科)らの研究グループは,歯周病の有力な原因菌であるPorphyromonas gingivalisという細菌をマウスの口腔から投与したところ,腸内細菌叢を大きく変化させ,全身的な炎症を引き起こすことを明らかにしました。

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