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医学部保健学科の学生ボランティア団体「ささだんご」が仮設住宅を訪問し健康をサポートしています

2016年12月21日 水曜日 トピックス

本学医学部保健学科では,新潟県内で発生した7.13水害や震災をきっかけに避難者や応急仮設住宅の被災者への支援活動を開始し,その後発生した東日本大震災においては福島県浪江町と連携し,仮設住宅居住者の方々への健康相談を継続しています。
その活動では,それまで教員の声がけでボランティアとして保健学科の学生たちが参加していましたが,継続的な支援の必要性からボランディア団体として「ささだんご」が2014年に発足し,教員と学生が協働する形で活動を開始しました。(現在は年に4回実施)

今回12月17日(土)に本宮市恵向地区と二本松市杉田地区の2ヶ所にて健康相談会を実施してきました。

保健学科教員,ささだんご学生,協定校のスリランカや中国の留学生,ささだんごOBら総勢16名が早朝6:30に集合し,マイクロバスで一路福島へ。

住民の方々と声をかけあう学生 慣れない機器に戸惑いながらも住民の方の血圧を測る留学生

出発時は比較的気温も高かった新潟市内でしたが,磐越高速道で福島県に入ると山間部では除雪が追いつかないほどの積雪となり,到着予定時刻を少々オーバーしたものの無事恵向地区に到着。息をつく間もなく会場準備を整えるとすぐに住民の方々が集まり始めました。すでに顔見知りの学生も多く,双方再会を心待ちにしていたと言わんばかりの表情で声をかけあう光景から,今までの活動で生まれた絆を垣間見ることができました。今回は初参加の留学生も慣れない機器に戸惑いながらも住民の方の血圧を測り,笑顔で住民の方とコミュニケーションを取っていました。

体力測定なども終えると学生たちはひとりひとりと時間をかけて問診を行います。生活面も確認することで,被災者の方々の胸に抱える傷やこれからへの不安に触れることもしばしば。その言葉の中から微妙な心や身体の変化を見逃すまいと真摯に耳を傾けていました。

病院での検査値をテーマに分かりやすい言葉で説明する学生達 和やかな雰囲気でクイズも交えながら説明

その後の健康教育では,今回,病院での検査値をテーマに分かりやすい言葉で説明し,クイズも交えながら和やかな雰囲気で情報を提供。本来はここで健康相談会は終了なのですが,今回は12月での実施ということもあり,クリスマスレクリエーションを開催しました。連想ゲームでひとしきり盛り上がったあと,サンタクロースに扮した学生が登場し,事前に準備していたクリスマスカードを集まった住民の方々にひとりずつ手渡し。カードには,心温まるメッセージとともに仮設住宅を出たあとも支援ができるよう転居先の住所を連絡できるハガキが同封されていました。

クリスマスが近いので特別なレクリエーションを行う様子 サンタクロースに扮した学生がひとりずつにクリスマスカードを手渡しました

相談会終了後,転居に伴い今回で健康相談会の参加が最後になる住民の方から今までのお礼も兼ねて学生たちに手作りのクリスマスリースがプレゼントがされ感激する一幕も。

恵向地区では,自治会長さんから浪江町の現状についての説明があり,教員,学生ともにこれから何ができるのかを話し合う機会となりました。

午後からは二本松市の杉田地区の仮設住宅に移動。ここでも到着を心待ちにしていた住民の方々と和気あいあいと相談会が実施されました。

徐々に仮設住宅を離れる方も多くなり,これから何が求められるのかを考える機会となった今回の相談会。これからのささだんごの活動を担う1年生たちは「住民の方々に若者からパワーをもらえると言われ,今後の励みになると同時に,逆にこっちが元気をもらえることもあります。浪江町の状況も聴き,これから新しい交流を考えさらに元気づけたいです!」と力強く意気込みを語っていました。

また,学生たちは,今年,浪江町にも訪れ,実際に自分達の目で今なお続く被災の爪痕を確認し,復興とは何なのかを考えるようになり,健康相談を続けることはもちろん,この現状を風化させてはいけない,もっと広めていきたいという想いも募っているとのこと。

保健学科では,教員と学生が協働しながら,今必要な支援を今後も継続していく予定です。

恵向地区での健康相談会の様子 プレゼントのクリスマスカードを嬉しそうに眺める住民の方々

本件に関するお問合わせ先

広報室
電話 025-262-7000
FAX 025-262-6539

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