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災害・復興科学研究所

新潟大学災害・復興科学研究所は、その前身である積雪地域災害研究センター、災害復興科学センターにおいて、営々と積み上げられた40年以上におよぶ災害研究実績を受け継ぎ、平成23年4月に設置されました。

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本県において近年2度にわたり発生した激甚な災害であった中越地震と中越沖地震においては、ただちに被災地に赴き、関係者全員が総力をあげて現地の復旧・復興に貢献しました。 これら中山間地域における災害メカニズムの調査研究とその調査結果を防災・減災並びに復興支援に充てるという積み重ねを経て、今日の研究所となりました。 また、平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の苛烈な被災地へも調査チームを派遣し、現在でも宮城県東松島市や女川町の復興に専門家として助言や技術提案を行っています。
研究所は、このように蓄積された災害調査研究の成果と復興支援に関わる学術的知見にもとづき、日本はもとより広く海外をも研究の場として「中山間地域における減災科学」を構築し、国内外にその研究成果を積極的に発信し、適用していく共同研究拠点を目指すこととしています。

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先端科学の投入事例の紹介

最先端無線ネットワークシステムの災害地応用

~アドホックネットワークの試験展開~

中越地震の際に生じた大きな課題の一つに通信の途絶が上げられます。

このような大規模災害における通信障害は、通信需要の膨大化により通信機器の処理能力超過、災害による通信ケーブルの切断、通信設備の損壊などにより同時に発生し、これらを解消するためには、有線の現行システムを補強する場合、通常の数百倍の経費投入が必要となるため、現実的には不可能です。

この問題を技術面、経済面の双方から解決させるための一策として、大学院自然科学研究科(災害・復興科学研究所)の間瀬教授をリーダーとするグループが研究を進めてきました「アドホックネットワークシステム」を地震被災地の山古志地区に試験構築しました。

具体的には外部から光ファイバーを引き込み、地域内の電柱に複数の端末を取り付け、大きな無線ネットの傘を創りました。

これは「山古志ねっと共同実験プロジェクト」と呼ばれ、地域、企業(NTT、KDDI)、国(総務省)、大学が参加する総合プロジェクトとなっています。

アドホックネットワークシステムとは?

  • 無線ネットワークですが、携帯電話で利用されている中継基地アンテナに通信が集中する方式ではなく、受信・発信端末が、通信要求を自動的に認識し、順番に通信リソースを要求者に割り当てるため、災害時における大量の通信需要をまかなうことが可能であり、太陽発電やカーバッテリー方式を採用すれば地域の停電時にも対応できます。
  • 本システムは、地震のみならず土砂災害、雪崩、水害などの停電、通信網途絶にも対応が可能なため、中山間地の住民がその恩恵を受けることができれば災害時の通信確保という常時からの安心を持つことができます。

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実例:山古志地域上空に浮かぶ
無線ネットリレー気球

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これらの取組は「オープン・メッシュネットワークの研究開発」プロジェクトとして、総務省の推進する戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE)・ICTイノベーション促進型研究開発にも採択されました。
超高速インターネット衛星「きずな(WINDS)」を用いた実験にも採択されています。課題名「大規模自然災害の通信確保を目的としたスカイメッシュシステムの開発・実証」