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脳のみている夢の解明

「イメージの脳科学」プロジェクト “Brain Dream Project”

医学部生理学教室 長谷川 功

 

ヒトは、目の前にあるものを認識できるばかりか、目の前にないもののイメージをありありと思い浮かべることすらできます。

brain_image01 馬に翼の生えたペガサスという怪物を、たとえ一度も見たことがなくとも頭の中だけで想像することができます。このようにイメージを思い浮かべたり、想像の上で組み立てたりできるのは、脳のどのようなはたらきによるのでしょうか?
一歩進んで、他人が「何のイメージを頭に浮かべているのか」を、脳の活動だけを観て、ただちに言い当てることはできないでしょうか?
わたしたちは、これらの問題に対する答えを見い出すため、3つの戦略をとります。第一に、浮かべたイメージを頭の中で組み立てる新しい実験パラダイムを考案します。第二に、脳の広範囲に張り巡らせても安全なしなやかな電極を開発します。
第三に、大脳ネットワークの中のたくさんの記録点からの電気信号をもとに逆算して「何をイメージしているか」を言い当てるための原理の解明を目指します。
将来的には、この研究を、コミュニケーションのとれない患者さんの支援のための、夢の『脳と機械のインターフェース』の開発につなげることができれば、と願っています。
このように、物のイメージが脳の中でどのように生まれ、ダイナミックに変化するのか、という神経科学の本質的な問題の解明を追及しつつ、同時にそれをどのように利用すれば社会に還元できるのか、という視点にも立った研究に取り組んでいます。夢の実現のためには幅広い分野の学際的な研究が必要です。そこで、医工連携の母体として新潟大学コアステーション「脳の夢づくり連携センター」を立ち上げ、さらに文部科学省「脳科学研究戦略推進プログラム」を軸に、他の大学や研究・医療機関とも積極的に共同研究や人事交流を展開しています。
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