カナダ・シェルブルック大学とモントリオール大学附属老年学研究所を訪問し、スマートホーム研究に関する施設見学と意見交換を行いました

2025年8月25日 お知らせ

令和6年度、新潟大学は文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択されました。 

本学は、国際的優位性及び特色ある研究分野を融合させた“脳といのち”と“食と健康”の二つの重点領域を柱に、研究とイノベーションを両輪として推進し、研究者・高度専門人材・事務系職員等の活躍を原動力に、地域及び世界に貢献する未来社会のイノベーション創出を目指しています。 

本事業の一環として、AI・数理・ビッグデータの三領域を相互に連携させ、J-PEAKSで強化される研究領域“脳といのち”と“食と健康”において、横断的研究に取り組む「AI・ビッグデータサイエンス統合研究拠点 (AB-Core)」の設立に向けた準備を進めています。 

AB-Coreでの取組の参考とするために、2025年8月19日から21日にかけて、本学の研究者がカナダ・ケベック州のシェルブルック大学及びモントリオール大学附属老年学研究所を訪問し、スマートホーム及びデータサイエンス関連分野における研究連携と今後の展望について意見交換を行いました。シェルブルック大学は、20年以上にわたり、スマートホームの研究に取り組んでいる実績があります。 

訪問初日と2日目には、シェルブルック大学理学部のスマートホーム実験施設を見学し、意見交換を行いました。同施設では、特に一人暮らしの高齢者を支援することを目的に、人感センサーや電力消費センサーなどを活用し、住人の居場所と時間を記録したデータから、生活状況や健康状態を分析する研究や、スマートキッチンの開発を目指した研究などについて説明を受け、すでに実証試験も開始しているシステムが稼働している様子を確認しました。また、本学の研究者の取り組みを紹介し、今後の研究連携について、意見を交換しました。 

3日目には、モントリオール大学附属老年学研究所を訪問しました。研究室の他、併設の病院内に設置されたスマートホーム実証試験施設を見学しました。健康な高齢者と軽度認知症の高齢者との行動の違いを分析し、医療や福祉サービスが適切なタイミングで適切なサービスを提供するための研究を、病院や自治体とも密接に連携しながら進め、福祉課題解決に取り組んでいることなどについて説明を受けた後、研究連携を模索した意見交換を行いました。 

訪問に参加した本学の研究者は大変刺激を受けたようで、帰国後早々に、AB-Coreでの取組に関する議論を開始しました。 

新潟大学は、J-PEAKS事業を通じて、地域・国内外の大学・研究機関との連携を図り、地域が頼りにし世界に貢献する研究成果の創出と社会実装を目指してまいります。 

 

 

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