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学長メッセージ

令和2年度卒業式 学長告辞

卒業生の皆さん、修士・博士修了生の皆さん、そして養護教諭特別別科を修了する皆さん、卒業・修了まことにおめでとうございます。新潟大学を代表して、心よりお祝いを申し上げます。

一昨年までは、朱鷺メッセに卒業生・修了生の全員が集い、全学合同で新潟大学の卒業式を実施してきましたが、昨年は世界的な規模で急速に広がる新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けて、この卒業式を中止せざるを得なくなりました。そのコロナ禍は今なお収まらず、今年の卒業式も朱鷺メッセに集う合同の式典を行わずに、感染拡大を考慮して、学部・研究科ごとに卒業式を実施させていただくことになりました。そして私の告辞も、このようにビデオメッセージでお送りすることになります。卒業式が、皆さん並びにご家族の皆様にとって、人生の節目ともなり、思い出深い大切な行事であることを思うと、我々にとっても苦渋の決断でした。どうぞご理解いただきたきたいと存じます。

コロナ禍がもたらしたこと

さて、多くの皆さんが入学した4年前は、こんなコロナ禍に見舞われるなど、予想だにしなかったことでしょう。初めて新潟市に来たひと、初めて一人暮らしをしたひともいたでしょう。入学式で初めて出会った同級生、初めての大学の授業、と、さまざまな出会いや初めての体験から始まったのではないでしょうか。また、その後の大学生活も、授業や実習、企業見学、ゼミ、サークル・クラブ活動、ダブルホームの活動、留学体験、留学生との交流、研究室での実験、学会発表、あるいは気の合った友人との旅行などと、さらにたくさんの出会いや経験があったと思います。そして、それはとても普通なことでした。

ところが、昨年の初めから始まった新型コロナウイルスの感染拡大、パンデミックにより世界は一転しました。この1年はオンラインを基本とした非対面式の授業が主となり、級友と会う機会もすっかり減ったのではないかと思います。課外活動においても、大会の参加ができないなど、悔しい思いをしてきたことでしょう。のびのびとした大学生活を送ることができずに卒業を迎えることになったことは、大変残念なことでした。

しかし、そのつらいコロナ禍の中で、皆さんは、それまで普通と思っていたことや、普通にやってきたことが、実はかけがえのないものの集まりであったことに気づいたのではないでしょうか?朝目覚めて大学に向かうこと、道で友人と挨拶をかわし、講義に出席し、級友と笑い合いながら食事をし、部活に熱中し、時には口角泡を飛ばし、酒を片手に談論風発、それが、実にかけがえのないものだったということが。

そして何よりも、私たちは人と触れ合うことで生き生きとしていたのだ、ということに気づかされたのではないかと思います。

コロナ後の世界

現在のコロナ禍の中で、私たちはいろいろな試練に立たされています。しかし、それは新しい社会に向けての大きな変化です。
コロナはやがて必ず収束します。その時に見えてくる次世代を担っていくのは、まさに皆さんです。コロナ禍にあり、コロナ禍に耐え、コロナ禍で考え、コロナ禍を乗り切った皆さんこそが、新しい時代を切り拓いていくのだと、私は信じています。

そして、新潟大学を巣立つ皆さんには、新潟大学の理念「自律と創生」を胸に、コロナ禍を乗り越え、その後に広がる未来の社会を切り拓くフロントランナーとして活躍してもらいたいと願っています。

自律と創生

私は今、新潟大学の理念が「自律と創生」だと話しました。「自律と創生」、まさに文字通り、「自律」は自分自身で立てた規範に従って行動すること、「創生」は新たなものを作り出すことです。新潟大学の教職員は、「自律と創生」の教育理念のもとで、新潟のシンボルでもある柳のように、あの柳の枝のようにしなやかで折れない「真の強さ」を持った人材が育つことを願い、皆さんと接してきました。したがって、新潟大学で学んだ皆さんは、他人の真似ではなく、「常に自分で自分の規範を立てる習慣」を養ってくれたと私は信じています。

知的好奇心・学び続ける・夢を忘れない

その上で、卒業・修了する皆さんに、私の三つの願いをお伝えしたいと思います。

一つ目は「知的好奇心を生涯持ち続けてほしいこと」。知的好奇心は創造力の源です。ぜひとも専門にこだわることなく、さまざまなことに好奇心をもってほしいと思います。
二つ目は「学ぶ喜びを忘れず、学び続けてほしいこと」。継続は力ですし、どんなときにも学ぶことはたくさんあるものです。
そして三つ目は「皆さんが抱いている夢を生涯忘れないでほしいこと」。それは皆さんがこれから生きていく上での道しるべでもあります。

卒業後・修了後にどんな道に進むとしても、どうか「自律と創生」を胸に刻み、自分自身でよく見聞きし、事実を自分で見極めて判断しながら、「知的好奇心」をもって「学ぶ喜びと、学び続けること」を忘れず、自身の「夢」に忠実に進んでください。

皆さん、新潟大学は皆さんの母校でありふるさとです。新潟大学で学んだ誇りをもって、未来への一歩を踏み出してください。新潟大学はこれからも皆さんを見守っています。そして、皆さんが、皆さんの後に続く在校生たちの明かりとなり、目標になるように、各方面で活躍してくれることを願っています。以上、皆さんの未来に幸多きことを祈り、私の告辞とします。

本日はまことにおめでとうございます。

令和3年3月23日

新潟大学長 牛木辰男

英語・中国語版学長告辞

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