【活動報告】未来のコメを世界とつくる「さくらサイエンスプログラム」成果報告会を開催しました

2026年10月2日 お知らせ

2026年9月18日(金)、新潟大学五十嵐キャンパスにおいて、コメと環境の国際イノベーション共創センター(iRICE)が実施した「さくらサイエンスプログラム」の成果報告会を開催しました。本報告会は、新潟大学の研究・教育・地域連携等の取組を横断的に発信する「新潟大学 J-PEAKS WEEK 2026」の一環として行われました。
本プログラムでは、ベトナム・カントー大学の学生や若手研究者を新潟大学に招へいし、約3週間にわたり、気候変動に対応したイネ品種の開発、陸稲に関するDNA抽出・PCR解析、栽培現場での温室効果ガス測定、メタン排出削減技術、測定・報告・検証(MRV)技術などについて、実験やフィールドワークを実施しました。
報告会では、参加学生や研究者が、プログラムを通じて得られた研究成果や学びを発表しました。水田、節水型栽培、陸稲などの栽培方法を比較しながら、イネの遺伝的特性やメタン排出量について検討した成果が紹介されたほか、低コストなメタン測定技術の開発や、測定データを共有・活用する仕組みについても報告されました。
また、持続可能なコメ生産に向けては、品種開発、栽培技術、温室効果ガスの測定、環境評価を一体的に進めることの重要性が共有されました。研究成果を個別の技術にとどめず、気候変動に強く、環境負荷の低いコメ生産システムとして社会実装につなげていく方向性について、活発な意見交換が行われました。
報告会には、ベトナム側からカントー大学関係者を中心に30名以上がオンラインで参加し、本学からも教職員・学生を含む30名以上が参加しました。本学執行部からも出席があり、参加した学生や若手研究者に対して、今後の研究活動と国際交流のさらなる発展に向けた激励の言葉が贈られました。
参加学生には、本プログラムにおける学習・研究成果を証する新潟大学独自の修了証が授与されました。カントー大学からも、学生の学習成果や国際経験を可視化する取組として高い評価が寄せられました。帰国した学生や若手研究者からは、「再び新潟大学で学びたい」「将来は大学院生や研究者として新潟大学に戻りたい」といった声も寄せられており、研究交流に加え、将来の国際的な研究人材の育成という面でも大きな成果につながりました。
今回のプログラムは、これまで新潟大学、カントー大学およびベトナム・ビンロン省との間で進めてきた共同研究を、教育・人材交流へと発展させる機会となりました。また、東京農工大学との共同研究に向けた連携や、新潟県農業総合研究所との協力体制の強化にもつながっています。
さらに、研究成果の社会実装に向けた取組として、陸稲を活用した日本酒づくりについても検討が進められました。研究室や圃場で得られた成果を地域産業へつなげる可能性が示され、大学、研究機関、行政機関、企業が連携する新たな産学官共創の展開が期待されます。
本プログラムを通じて形成された日本・ベトナム間の研究・教育ネットワークを基盤に、今後は学生・研究者交流、共同研究、共同での研究資金獲得や研究成果の発信をさらに進めます。また、ベトナム国内の大学・研究機関との連携を広げるとともに、将来的にはアジアのコメ生産地域をつなぐ国際共同研究ネットワークへの発展を目指します。
新潟大学は、J-PEAKSの取組を通じて、iRICEを国際共同研究と人材育成の拠点として発展させ、コメを起点とした気候変動対応、環境負荷低減、地域産業との共創に取り組んでいきます。

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