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最先端・次世代研究開発支援プログラムに本学の教員2名が採択されました!

研究

平成22年度 最先端・次世代研究開発支援プログラムに,本学の自然科学系の児玉竜也教授と医歯学系の杉山清佳テニュア・トラック准教授の研究課題が採択されました。

『最先端・次世代研究開発支援プログラム』とは・・・

将来、世界をリードすることが期待される潜在的可能性を持った研究者に対する研究支援制度であり、「新成長戦略(基本方針)」(2009年12月 30日閣議決定)において掲げられた政策的・社会的意義が特に高い先端的研究開発を支援することにより、中長期的な我が国の科学・技術の発展を図るととも に、我が国の持続的な成長と政策的・社会的課題の解決に貢献することを目的とした研究期間4年以内(平成22年度から平成25年度の間)で研究費の総額2 億円を上限とした大型競争的資金です。
なお、本プログラムは応募総数5,618件から329件が採択されています。

自然科学系 児玉 竜也 教授

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採択課題区分 グリーン・イノベーション
採択研究課題 高温太陽集熱による水熱分解ソーラー水素製造システムの開発
研究期間 平成22年度~25年度
交付予定額 総額 163,800,000円
研究の背景  太陽日射の豊富なサンベルト地域(米南西部,豪州,地中海沿岸,中東等)では次世代技術として,大型太陽集光システムによって得られる1000℃以上の高温太陽熱で直接,水を熱分解して水素を製造する反応システムの開発が期待されている。
研究の目標  研究代表者の開発した新しいソーラー水熱分解反応器の原理を日本企業が開発した高温用集光システムと結びつけた高効率の水熱分解ソーラー水素製造システムの原型を開発し,その実証試験を行なう。
研究の特色  これまで二段階反応で別々のプロセスで行われてきた水熱分解反応を反応器内で同時に行うことができ,さらに反応表面積の大きい微粒子触媒が反応体として機能する新しいソーラー反応器の原理を用いることで,反応の高速化と反応器のエネルギー高効率化が可能になる。
将来的に期待される
効果や応用分野
 経済的で大量のCO2フリー水素がサンベルト地域で生産できる太陽熱水素製造の実用化が期待できる。サンベルト地域をほとんど持たない日本にとっては,海外のサンベルト地域で太陽エネルギーを水素等の燃料に転換して日本へタンカー輸送する方法に応用が期待される。

医歯学系 杉山 清佳 テニュア・トラック准教授

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採択課題区分 ライフ・イノベーション
採択研究課題 経験が脳の発達を促すメカニズム
研究期間 平成22年度~25年度
交付予定額 総額 156,000,000円
研究の背景  「三つ子の魂百まで」のことわざのように、子どもの頃の経験が、脳の成長には大切である。例えば、怪我などで子どもの片目に眼帯を すると、見る経験をさえぎられた目の視力が弱くなり、弱視を生じることがある。しかし、経験が脳の機能を発達させる仕組みについては、世界的にも分からな い点が多い。
研究の目標  これまでに、胎児の脳を作る遺伝子が、生後には脳を発達させる役割を持つことを明らかにした。この遺伝子から作られる蛋白質 (Otx2)は、経験を感知して脳細胞の間を移動し、移動先の発達を促すという世界的にもユニークな性質を持つ。この蛋白質の働き方を調べることにより、 経験による脳の発達の仕組みを明らかにする。
研究の特色  蛋白質(Otx2)の量を外部から操作すると、経験を通して脳が柔軟に発達する時期(通常は幼少期)を人為的に操作することができる。この技術を用いて、脳の発達に必要な遺伝子群と仕組みを明らかにする。
将来的に期待される
効果や応用分野
 脳を発達させる仕組みが分かれば、神経疾患から脳機能を再建する治療法の開発につながる。さらに、蛋白質が脳細胞を移動する仕組みが分かると、例えば目に薬を入れるだけで脳の細胞に薬を届ける方法が見つかると期待される。