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自然科学研究科数理物質科学専攻物理学コース(博士後期課程)の三つのポリシー

ディプロマ・ポリシー

人材育成目標(修了生が身に付けるべき資質・能力)

物理学は自然法則の成り立ちや宇宙の起源、物質の根源など人類の知への探究心に応えるとともに、現代社会の変化の激しい時代においても普遍的・論理的・自律的に思考できる人材の育成が広く社会から求められています。
また、社会的課題を問題解決する上で重要となる科学技術の発展や革新を推進するために、基礎科学を理解した上で新たな原理や新物質の開発、他分野との融合を図ることのできる人材の育成が求められています。
これらの社会的要請に応えるため、当プログラムでは、物理学分野の専門性の高い研究能力および幅広い視野と創造性豊かな人材、学術・文化、科学・技術の進展に柔軟に対応し、物理学の課題を積極的に解決できる能力を持つ人材、物質の性質の解明などの物理学上の諸課題について、能動的に対処できる深い専門知識と技術、幅広い見識を備え、独創性に富んだ研究能力を有する人材の育成します。

本学に当該プログラムの修業年限以上在学し、所定の授業科目及び19単位以上を修得した者で、人材育成目標に係る下記能力を有すると認められた者に、博士(理学)又は博士(学術)を授与します。

プログラムの到達目標(目標としての学修成果)

知識・理解

1.素粒子物理、原子核物理、宇宙物理、物性物理、医学物理といった分野についての高度に専門的な知識を修得している。

2.これらの分野における特定の課題についての研究の現状と今後の発展の方向性を詳細に理解している。

3.現代社会における物理学及び物理学的思考能力の必要性および有効性について深く理解している。

当該分野固有の能力

4.物理学の基本的な定義および法則を応用し、物理学の問題を解決できる。

5.専門的な分野のモデル・仮説を深く理解し、検証・提案あるいは構築することができる。

6.理論的あるいは実験的な研究を実行し、独創的な結果を得ることができる。

7.得られた結果をそれまでの研究の中で位置づけることができる。

8.物理学の原理を利用した高度な実験技術あるいは計算技術を駆使できる。

汎用的能力

9.論理的な思考力を基に、自然界の現象の本質を捉え、高度なモデル化に取り組むことができる。

10.英語を含む文献やその他の情報源から必要な情報を収集し、自分の意見を英語で表現できる。

11.専門的知識を基に、複雑な物事でも正確に表現でき、高度に専門的な議論ができる。

12.英語でプレゼンテーションできる(国際会議を含む)。

13.学術論文などを執筆できる。

態度・姿勢

14.科学的根拠に基づき論理的に意思決定を行い、さらにそれを積極的に発言する態度・姿勢を備えている。

15.社会や自然界の複雑な問題に対して、高度な専門的見地から主体的に取り組む態度・姿勢を備えている。

16.高度に専門的な知識を持つ人々と意見交換を行い、協働で課題解決に取り組む態度・姿勢を備えている。

カリキュラム・ポリシー

到達目標に達するための教育課程

カリキュラム編成

当プログラムでは、素粒子・原子核物理学、宇宙天文物理学、物性・統計物理学、医学物理学に関する諸課題について、自ら能動的に対処できる深い専門知識と技術の修得とその応用能力を涵養する専門科目群を提供します。加えて、幅広い見識を備え、独創性に富んだ研究能力を育むための特定研究を実施し、専門性の高い高度な研究能力、自然科学の他分野や社会の問題に対して主体的・協働的に課題解決に意欲的に取り組む能力、高度な専門的内容をプレゼンテーションできる能力を有した人材養成の目的に対応したカリキュラムが編成されています。
「科目群A」では、他専攻・他コースの科目を学ぶことで自然・倫理・人類に対する広い視野、責任を自覚する能力を身につけます。
「科目群B」では、各研究分野に関する講義や専攻共通科目などにより、高度な理論・技術を理解し、応用できる能力を修得します。特に「科目群B-1〜B-6」の中から、当該研究分野の高度な専門知識を理解します。
「科目群C」では、課題を発見し、解決する能力、学会発表を含むコミュニケーション能力、定められた期間で報告する能力、国際会議等における発表能力、学術誌への論文執筆能力を身につけます。

学修内容・方法

第1期・2期では、他専攻・他コース科目や、物理学コース内の各研究分野に関する集中講義が未履修の者は、なるべく初年次(D1)にこれを履修し、自然科学一般に関する教養・有効性・科学技術倫理を身につけます。
自らの専門分野(素粒子物理学や原子核物理学、宇宙・天体、固体・統計物理学、医学物理学)に関する講義科目(科目群B)においては、当該研究分野の専門知識、研究動向をはじめ、定義・法則などの基礎知識、モデル・仮説の理解、高度な実験技術あるいは計算技術などに習熟します。
「数理物質科学特定研究I(物理学)」(科目群C)においては、各分野固有のモデル・仮説を深く理解し、検証、提案あるいは構築したり、計算技術や実験技術を駆使することで、理論的あるいは実験的な研究を実行し、得られた結果の位置づけを行います。
「数理物質科学演習I(物理学)」や「研究発表演習・発表I」においては、討論を通して知識を獲得すること、専門的知識を基に、複雑な物事でも正確に表現し、高度に専門的な議論をする能力など、討論の作法やプレゼンテーションの技術を身につけます。
「インターンシップ」や「コラボレーション演習」等を通して、他大学・他研究機関の学生・研究者と、一定期間、協働作業を体験したり、成果を発表しあう場をもつことで、専門的知識を持つ人々と意見交換を行い、協働で課題解決に取り組む態度・姿勢や英語でプレゼンテーションする能力を身につけます。

第3期・4期では、引き続き専門科目(科目群B)で自らの研究分野に関する専門知識や研究動向などの知見を広めます。
「数理物質科学特定研究II(物理学)」、「数理物質科学演習II(物理学)」、「研究発表演習・発表II」についても引き続き、「同I」で身につける能力を養います。

第5期・6期では、引き続き「数理物質科学特定研究III(物理学)」、「数理物質科学演習III(物理学)」、「研究発表演習・発表III」、「論文演習」において、当該研究分野の高度な専門知識や実験技術あるいは計算技術、英語による発表技術を深めるとともに、研究を完遂し、学位論文を完成させます。

学修成果の評価方法

講義科目や特定演習ごとの個別評価に加えて、特定研究の評価では、学位論文に向けた技術習熟度や(英語を含む)情報収集能力を、研究進捗や論文執筆過程、中間発表会などを通して、研究指導委員会で判断します。
最終的には、学位論文の内容および最終発表会当日でのプレゼンテーション、質疑応答などにより、学位論文の主査・副査が、理論または実験的研究を実行し、独創的な結果を得る能力、学術論文などの執筆する能力、得られた結果を位置づける能力、高度に専門的な議論をする能力などを判定します。

アドミッション・ポリシー

入学者に求める資質・能力と入学者選抜方法

入学者に求める資質・能力(求める学生像)

物理学分野において、ミクロな世界から宇宙にいたるまで自然科学の基礎法則から複雑な現象を理解し、普遍的・論理的・自律的に思考し、新たな知の発見や社会的課題の解決に貢献できる人材を養成するために、以下のような資質・能力を有する学生を求めます。

1.研究者を志す探究心に富んだ人、あるいは、専門知識にこだわらない柔軟な思考力を有し産業界のリーダーとして活躍を目指す意欲、または、教育ならびに科学技術行政のリーダーとなる意欲のある人。

2.博士前期課程において専門分野の基礎学力、専門知識、プレゼンテーション能力、語学力を十分に身に付け、高い研究学習意欲があるとみとめられる人、または、本専攻の関連分野において研究開発の実務経験をもつ社会人。

3.博士前期(修士)課程で修得した知識と自然探求能力を更に発展させ、自然科学の分野での活躍を目標とする知的好奇心にあふれ強い意志をもつ人や、自然科学を生かした専門的職業人を目指す高い勉学意欲を有する人。

選抜方法

博士前期課程修了レベルの基礎学力、専門分野に対する高度な知識と十分な研究遂行能力、コミュニケーション能力、専門分野に対する明確な動機や意欲をみるため、以下の方法により選抜します。

一般選抜

本選抜では、博士前期課程修了レベルの基礎学力、専門分野に対する高度な知識、および十分な研究遂行能力を口述試験によって、コミュケーション能力を面接によってそれぞれ評価する。さらに、専門分野に対する明確な動機や意欲等を有しているかを「修士学位論文(又は研究経過報告書)」及び「研究計画書」の出願書類によって評価する。

社会人特別選抜

本選抜では、専門分野に対する高度な知識と十分な研究遂行能力を口述試験によって、コミュケーション能力を面接によってそれぞれ評価する。さらに、専門分野に対する明確な動機や意欲等を有しているかを「修士学位論文(又は研究経過報告書)」及び「研究計画書」の出願書類によって評価する。

外国人留学生特別選抜

本選抜では、専門分野に対する高度な知識と十分な研究遂行能力を口述試験によって、コミュケーション能力を面接によってそれぞれ評価する。さらに、専門分野に対する明確な動機や意欲等を有しているかを「修士学位論文(又は研究経過報告書)」及び「研究計画書」の出願書類によって評価する。基礎的な英語または日本語の試験により、基礎語学能力を評価する。