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自然科学研究科生命・食料科学専攻基礎生命科学コース(博士前期課程)の三つのポリシー

ディプロマ・ポリシー

人材育成目標(修了生が身に付けるべき資質・能力)

このプログラムでは、動植物の発生・形態形成、器官分化、細胞分化、細胞間相互作用、環境応答、遺伝情報発現、細胞小器官、細胞内超分子構造、タンパク質や糖鎖など、さまざまな生き物の示す多彩な生命活動を、分子から個体のレベルにわたって各種の視点から解明し得る資質・能力を備えた人材を育成します。

この人材育成目標に対応して養成する以下の能力を修得し、本学に当該プログラムの修業年限以上在学し、所定の授業科目38単位以上を修得した者で、下記の能力を有すると認められる者に、修士(理学)又は修士(学術)の学位を授与します。

知識
  • 生物の基本構造と機能、生体分子の性質、細胞内における化学反応のしくみを詳しく理解している。
  • 遺伝子の機能と遺伝のしくみを詳しく理解している。
  • 生物の発生、進化、多様性、環境適応能力について詳しく理解している。
  • 生物学以外の自然科学の基礎について詳しく理解している。
  • 社会のしくみや文化など、人文社会分野の基礎理解や語学を含む幅広い教養を身につけるとともに、それを実践できる。
能力
  • 生命現象の理解・解明に必要な実験技術の基礎を身につけるとともに、それを実践できる。
  • データを定量的に取り扱い、その意味を論理的に判断するとともに、それを実践できる。
  • 専門的情報や文献を入手して、読解・活用できるとともに、それを応用できる。
  • 現前の事象を観察し、問題点やその解決策を見つけ出すだけでなく、その過程を繰り返すことができる。
  • 自分の意見を整理して文章や図、言葉によって詳しく説明できるとともに、様々な場面で活用できる。
  • 目標の達成に向けて計画を立て、継続的に努力するだけでなく、常に改善を目標に見直すことができる。
  • 他者の意見を聞き、適切に議論するとともに、その成果を発信することができる。

プログラムの到達目標(目標としての学修成果)

知識・理解

  • 生命現象の基盤となる生体分子の性質と、細胞内における化学反応を理解、説明できる。
  • 細胞とは何か、どのようにして機能が維持されるかを理解、説明できる。
  • 遺伝子の機能と遺伝のしくみを、遺伝現象を支える生体分子の特徴とともに理解、説明できる。
  • 個体がどのようにできあがっていくか、生物がどのようにして進化し、多様な生物種ができたかを理解、説明できる。
  • 動物や植物の体の構造と機能を理解、説明できる。
  • 生物がどのように環境に応答しながら恒常性を維持していくかを理解、説明できる。
  • 自然科学の複数分野の基礎知識を進んで理解することができる。
  • グローバル世界における経済、社会、文化について進んで理解を深めることができる。

当該分野固有の能力

  • 生物の構造を観察し、正確に記録・説明することができる。
  • 生体物質を分離し、その性質を正確に明らかにすることができる。
  • 遺伝子組換えなどの実験技術を適切に取り扱うことによって、遺伝のしくみと遺伝子の機能を明らかにすることができる。
  • 遺伝子組換えなどの実験技術を適切に取り扱うことによって、生体内外の環境変化に対して生物がどのように反応するかを明らかにすることができる。

汎用的能力

  • 現前の事象を観察し、問題点やその解決策を積極的に見つけ出すことができる。
  • データを定量的に取り扱い、その意味を論理的に判断した上で提示することができる。
  • 専門的情報や文献を積極的に入手して、読解・活用できる。
  • 自分の意見を整理して文章や図、言葉によって正確に説明できる。
  • 他者の意見を聞き、適切かつ積極的に議論することができる。
  • 理学の素養と専門的技能を基に、物事を正確に表現し、積極的にコミュニケーションを取ることができる。

態度・姿勢

  • 身近な生物、全ての命を積極的に大事にする態度を備えている。
  • 積極的に課題に取り組む態度を備えている。
  • 継続的かつ積極的に実験や資料解析を行う態度を備えている。
  • 目標の達成に向けて計画を立て、他者と協力しながら積極的に努力する態度を備えている。
  • 日常生活における生命科学の関連知識を理解し、その意義について客観的かつ理性的に判断した上で、積極的に議論する態度を備えている。

カリキュラム・ポリシー

到達目標に達するための教育課程

カリキュラム編成

基礎生命科学コースは2年制です。
必修科目として、第1学年では、生命・食料科学セミナーBI、生命・食料科学特定研究BI、文献詳読I、研究発表演習(中間発表)、第2学年では生命・食料科学セミナーBⅡ、生命・食料科学特定研究BⅡ、文献詳読Ⅱを履修します。

学修内容・方法

生命・食料科学セミナーBI、BIIでは、主に学位論文作成に向けた研究計画の立案や関連情報の調査研究を行う。生命・食料科学特定研究BI、BIIでは、研究計画に基づき、継続的に実験とデータ解析を行い、その評価を行います。また定期的に成果発表の機会を設け、進捗状況を振り返るとともに成果発表のスキルを磨きます。文献詳読Ⅰ、Ⅱでは、研究テーマに関連する文献(原著論文)を通読し、その内容を集約・発表することによって情報収集とプレゼンテーションの能力を高めます。第1学年修了時には研究発表演習(中間発表)を履修します。第1学年での学修成果を取りまとめ、発表会で口頭発表および質疑応答を行います。
選択科目として、免疫細胞生物学、胚発生学、神経内分泌学、先端臨海実習、水圏生物学、植物分子遺伝学特論Ⅰ、植物生理学特論Ⅰ、植物生理学特論Ⅱ、植物生理学特論Ⅲ、進化発生生物学特論Ⅰ、遺伝子工学概論、糖鎖生物学、構造生物学特論、分子細胞生理学特論を履修できます。これらの選択科目を履修することによって、動物学、植物学、生化学、分子生物学分野の発展的知識を得ることができます。
また、外部講師が担当する先端科学技術総論および基礎生命科学セミナーを履修することによって、基礎生命科学コースがカバーし得ない最新の先端的生物学研究の知識を学ぶことができます。
研究発表は、学会発表を実際に行うことによって、成果発表までのプロセスやプレゼンテーションのテクニックを実践的に学ぶ科目です。
第2学年修了時には、2年間の学修成果を学位論文に取りまとめて提出するとともに、口頭発表および口頭試問を行います。

学修成果の評価方法

各科目の学修成果は、試験、レポート、発表資料、プレゼンテーションによって評価し、特定研究、研究発表演習、研究発表では、個人ごとまたはグループごとのミーティング、論文・報告書作成、成果発表を通じて、課題設定能力、研究の計画・遂行能力、結果の解析能力、論理展開能力、作文・表現能力、説明能力、説明資料作成能力、コミュニケーション能力を総合的に評価します。

アドミッション・ポリシー

入学者に求める資質・能力と入学者選抜方法

入学者に求める資質・能力(求める学生像)

現代生命科学の高度な専門知識や技術を備え、今後社会が直面する食や健康、環境などの幅広い課題を解決し得る人材を育成するために、以下のような資質・能力を有する学生を求める。

  1. 細胞学、遺伝学、生化学に関する科目を履修し、その基礎知識を身につけている人。
  2. 動物生理学、植物生理学、構造生物学、糖鎖生物学、分子生物学、海洋生物学に関する科目を一つ以上履修し、その知識を身につけている人。
  3. 動物学、植物学、生化学、遺伝学、海洋生物学に関する実習科目を一つ以上履修し、その知識・技術を身に付けている人。
  4. 卒業研究もしくはそれに類する科目を履修しており、その内容および成果を説明できる人。そして、研究遂行能力を有している人。
  5. 外国語(英語)の文献を読み、その内容を理解することができる人。
  6. 多様な人々と協働して課題に取り組む上で、必要なコミュニケーション能力を有している人。
  7. 研究者や専門的職業人を志し、専門分野に対する明確な動機や意欲を有している人

選抜方法

大学卒業レベルの基礎学力を持つとともに、基礎生物学の分野に対する知識と研究遂行能力、コミュニケーション能力及び勉学意欲を有する学生を以下の方法により選抜します。

一般選抜

本選抜では、専門分野に関する学力を筆記試験により評価する。また、英語の能力を公的語学検定(TOEIC又はTOEFL)の成績によって評価する。さらに、専門分野に関連する科目への理解度、研究遂行能力、コミュニケーション能力及び研究・勉学に対する意欲を面接で評価する。なお、特に優秀と認められた者には筆記試験を免除し、口述試験を課す。

社会人特別選抜

本選抜では、本コースでの学修に支障のない基礎学力、研究遂行能力、コミュニケーション能力及び勉学意欲を有するかを、小論文、面接及び出願書類によって評価する。

外国人留学生特別選抜

本選抜では、本コースでの学修に支障のない基礎学力、研究遂行能力、コミュニケーション能力及び勉学意欲を有するかを、筆記試験、面接及び出願書類によって評価する。