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自然科学研究科環境科学専攻災害環境科学コース(博士前期課程)の三つのポリシー

ディプロマ・ポリシー

人材育成目標(修了生が身に付けるべき資質・能力)

自然災害に関連する諸問題の理解には、特定分野に閉じた知識では対応できず、自然科学の基礎分野に関する広範な学力が必要になります。また、さまざまな自然災害に対して対応していくためには、特定の問題に対応する処理能力に加えて、幅広い応用力が必要です。
本プログラムでは、自然災害のメカニズム、防災・減災を広く考察・理解できる高度な専門的知識や実験・解析技術を備え、さらに問題解決に対して高い倫理観をもって貢献できる技術者、防災行政に携さわる公務員等を育成します。

本プログラムで所定の授業科目及び38単位以上を修得し、下記の能力を有すると認められる者に、修士(理学)、修士(工学)もしくは修士(学術)の学位を授与します。

プログラムの到達目標(目標としての学修成果)

知識・理解

  • 自然災害における諸現象の形成メカニズムについて多角的視点から学術的に理解している。
  • 地球温暖化などの気候変動に伴う地球環境、自然環境、社会生活環境、災害環境の変化・変動を理解し、その対策に関する知識を修得している。
  • 自然環境と都市が共生するシステム、各種災害から社会生活環境の安全性を確保する社会基盤に関する知識を修得している。
  • 雪氷災害、水災害、地盤・土砂災害、火山災害及びこれらの複合災害の発生機構の理解と防災・減災技術に関する知識を修得している。

当該分野固有の能力

  • 自然・社会・人類に対する倫理的な判断能力を身に付けている。
  • 地球・自然・社会環境に関わる諸データ収集・取得・処理・解析能力を身に付けている。
  • 地球・自然・社会環境に関わる諸現象・事象の理解における科学的知見による理論的考察能力を身に付けている。
  • 野外の諸活動における調査・観察・観測実施遂行能力及び現場判断能力を身に付けている。
  • 大きく変化する地球環境との共生の道を探り、直面する災害問題・社会基盤の構造的変化に対応する能力を身に付けている。
  • 豊かな自然・社会環境の維持・活性化に活躍する中核リーダー的能力を身に付けている。

汎用的能力

  • 最先端の知にアクセスする能力を身に付けている。
  • 自ら課題を発見・設定し、解決する能力を身に付けている。
  • 自ら仮説を構築し、検証する力を身に付けている。
  • 社会的・経済的価値を判断・創出する能力を身に付けている。
  • 高度な英語力を含むグローバル化に対応したコミュニケーション能力を身に付けている。
  • 学会発表を含むコミュニケーション能力を身に付けている。
  • 定められた期間で課題を解決してまとめ、報告する能力を身に付けている。

態度・姿勢

  • 多様な専門分野を尊重し、科学的知見に基づいて論理的に議論する態度を備えている。
  • 広い学問的視野に基づいて、物事を理解する姿勢を備えている。
  • 修得した知識・知見を、実際の物事に応用・適用する姿勢を備えている。
  • グループ活動(課題、ゼミ)において多様な意見を尊重する態度と協調して活動する姿勢を備えている。

カリキュラム・ポリシー

到達目標に達するための教育課程

カリキュラム編成

博士前期課程では、自然・社会・人類に対する総合的な判断能力、様々な自然災害の発生機構の解明と防止・軽減策を講じるための基礎理論や技術の修得を目的としたカリキュラムが編成されています。
「科目群(A)」では、自然・社会・人類に対する総合的な判断能力を育みます。
「科目群(B)」では、災害科学に関する基礎理論・技術を理解し、広く応用する能力を養うとともに、博士後期課程進学や就職にむけての意識形成を図ります。
「科目群(B-1)・(B-2)」では、災害科学に関わる高度な専門知識を修得します。「科目群(C~E)」では、研究能⼒、課題解決能⼒、学会発表を含むコミュニケーション能⼒や定められた期間で取りまとめ発表する能力を修得します。

学修内容・方法

第1セメスターでは、自然科学総論、自然災害環境論、突発災害特論、企業・研究機関の研修・見学、プロジェクト研究特別概説、先端科学技術総論、修士のためおよび教職実践学校インターンシップ等の課程共通科目および他専攻科目(A)(B)を通して幅広い素養を修得することにより、災害科学に関する広い知識・理解力を育むとともに、博士後期課程進学や就職にむけての意識形成を図ります。専門科目(B-1、B-2)の修得を通じて専門的な災害科学の基礎を育みます。また、環境科学セミナーⅠ(C~E)では、自身の研究分野の最新の知見を学び、環境科学特定研究Ⅰ(C~E)を進めるにあたっての研究構想を構築します。
第2セメスターでは、科目群(A、B)、専門科目(B-1、B-2)の修得を通じて引き続き幅広い素養を身に付け、専門性を深めるとともに、研究発表演習Ⅰ(中間発表)を通じて環境科学特定研究Ⅰ(C~E)を展開していくための研究の初期成果をとりまとめと発表スキルを修得します。
第3・4セメスターでは、修士論文の作成にむけた研究活動が中心となります。より高度な研究スキルを環境科学特定演習Ⅰ(C~E)により修得し、研究発表演習1(学外発表)(C~E)により、研究をまとめていく能力や他の研究者とのコミュニケーション能力を高めます。
第4セメスターの終わりには、環境科学特定研究Ⅰ(C~E)によって研究成果をとりまとめて修士論文を作成します。

学修成果の評価方法

科目群(A、B-1、B-2)の学修成果は、テストあるいはレポートにより評価します。また、科目群(C~E)の学修成果は、研究能力、課題解決能⼒、論⽂作成能力、コミュニケーション能力を研究指導委員会によって評価します。特に学修の集大成である修士論文については、主査および副査2名により査読を行うとともに、修士論文発表会で修士論文の内容を口頭で発表し、質疑応答を行うことにより最終試験を行います。主・副の指導教員による修論の審査および発表会における最終試験において、一定の基準を満たしたと判断されたときに、修士の学位を授与します。

アドミッション・ポリシー

入学者に求める資質・能力と入学者選抜方法

入学者に求める資質・能力(求める学生像)

21世紀の環境・社会変化に対応し、災害被害の軽減と社会環境のレジリエンス強化を目指す中核リーダーとしての以下のような資質・能力を備えた人を求めます。

  1. 学士課程卒業程度レベルの基礎学力を有している人
  2. 災害科学分野に関連する基礎的な知識を有している人
  3. 基本的な情報収集、解析および発信の能力を有している人
  4. 多様な人々と共働して課題に取り組む上で、必要なコミュニケーション能力を有している人
  5. 専門学問分野に深い関心を持ち、災害科学分野にかかわる課題に積極的に関わっていこうとする意欲を有している人

選抜方法

①学士課程卒業程度レベルの基礎学力、②災害科学分野に関連する基礎的な知識、③基本的な情報収集、解析および発信の能力、④コミュニケーション能力および⑤災害科学分野にかかわる課題に積極的に関わっていこうとする意欲を有している者を下記の方法により選抜します。

一般選抜

本選抜では、本プログラムで研究を進めていく上で必要となる①学生課程卒業程度レベルの基礎学力や自然災害に関する理解度等を専門科目の筆記試験によって評価する。また、②災害科学分野に関連する基礎的な知識や研究情報の収集・解析・発信のために必要となる英語力を評価する。さらに、④コミュニケーション能力、⑤災害科学分野にかかわる課題に積極的に関わっていこうとする意欲や博士前期課程での研究計画などについて口述試験や面接によって評価する。

社会人特別選抜

本選抜では、学士課程で修得した知識と社会人としてのキャリアを基礎に、新しい知識を学びこれを積極的に活用する手法を修得し、キャリアアップや自然災害分野に関するむ勉学意欲と自主努力を行う強い意志を小論文によって評価する。また、適性や学習意欲、研究計画を面接によって評価する。

外国人留学生特別選抜

本選抜では、災害科学の専門科目について本プログラムにおける学修に支障ない基礎学力を有しているかを小論文によって評価する。また、日本語あるいは英語による必要最小限のコミュニケーションの能力と研究遂行能力を面接によって評価する。