2026.05.25 卒業生インタビュー

200人の修学旅行を裏で支える、新潟交通の仕事

将来どんなことをしたいか迷っている新大生に向けて、社会で活躍する卒業生から話を聞き紹介するこのコーナー。 今回は経済学部卒業生で、現在は新潟交通に勤める石井大輔さんにお話を伺いました♪

プロフィール

石井 大輔

新潟県田上町出身。2014年に新潟大学経済学部を卒業し、新潟交通株式会社に新卒入社。現在、旅行部教育販売課に所属し、修学旅行の手配業務を担当している。お客様のニーズを聞きながら、希望に沿う修学旅行となるように活動している。

■所属:旅行部教育販売課
■経済学部経済学科卒業
■卒業年月:2014年3月

ある日のスケジュール

07:30 起床、朝食、身支度
09:30 勤務開始、朝礼、メールチェック
10:00 宿泊施設訪問打ち合わせ
11:00 航空機、JR手配
12:00 昼食
13:00 ホテル営業、来社対応
15:00 添乗員打ち合わせ
17:00 課内ミーティング
18:30 退社
19:30 夕食、入浴、家事、趣味
24:00 就寝

 

企業情報

1943年に設立され、バス事業を中心に、新潟市民の「移動」を長年支えてきた。また、バス事業にとどまらず、新潟市の中心市街地である「万代シテイ」の開発・運営を中心とした不動産業、募集型旅行や学校関連旅行を扱う一般旅行業、新潟空港での航空運送代理事業など、幅広い事業を展開している。

インタビュー

Q. 現在のお仕事内容を教えてください。

修学旅行を担当していて、その中でも私は「手配係」を担当しています。具体的には、宿泊先のホテルや、移動に使うJR・飛行機などの予約・調整ですね。修学旅行の行程が決まったら、「この人数が、この日に、この時間に、ちゃんと移動できるか」「この宿泊先で本当に受け入れ可能か」といった点を一つずつ確認し、実現していきます。言い方を変えると、「何もトラブルが起きずに修学旅行が終わる状態を作る仕事」ですね。表に出ることはほとんどありませんが、もしここで一つでもミスがあると、スケジュールが大きく崩れてしまいます。そういう意味では、かなり責任の重い仕事だと思っています。

Q. 新潟交通に入社されたきっかけは何だったのでしょうか?

一番大きかったのは、「新潟で働きたい」という気持ちでした。地元に近い場所で働きたいと思って就職活動をしていて、その中で新潟交通を見つけました。バスだけでなく、旅行や不動産など様々な事業を展開している会社だということを知り、「この会社なら、いろいろな経験ができそうだな」と感じたのがきっかけです。正直に言うと、最初から旅行部を希望していたわけではありません。たまたま配属されて旅行事業の担当になりましたが、実際にやってみると「人の思い出に残るイベントを支える仕事」だと気づいて、だんだんこの仕事の面白さが分かってきました。

Q. この仕事のやりがいは、どんなところにありますか?

修学旅行は準備期間が本当に長く、短くても1年半、長いと2年近く、先生方と何度も打ち合わせを重ねて、少しずつ形にしていきます。行き先一つ、移動方法一つ決めるにもいろいろな制約があって、そのたびに「ではどうするか」を考え続けることになります。それだけ時間と労力をかけたものが、無事に終わったときの達成感は、やっぱり大きいですね。

Q. 特に印象に残っている仕事はありますか?

特別支援学校の修学旅行を担当したときのことは、今でもはっきり覚えています。身体に障がいのある生徒さんがいらっしゃるので、移動の導線一つ、宿泊先の設備一つ取っても、これまで以上に細かい確認が必要でした。「この導線で全員スムーズに移動できるか」など、先生方と何度も現地の情報を確認しながら、想定できるリスクを一つずつ潰していきました。正直、プレッシャーも大きかったです。でも、無事に修学旅行が終わり、先生方が涙を流しながら「本当にありがとうございました」と言ってくださったとき、「ああ、この仕事をしていてよかったな」と心から思いました。「大変だった」で終わらず、「やってよかった」に変わる瞬間でしたね。

Q. 仕事の中で大変なことは何でしょうか?

準備がすべて予定通りに進むことはほとんどありません。天候、施設側の都合、学校側の要望変更など、様々な要素で、計画は簡単に変わります。そのたびに、「では代わりに何ができるか」を考えて、先生方に説明し、調整していく必要があります。「できません」と言って終わりにはできない仕事なので、そこが一番大変なところかもしれませんね。

Q. トラブル対応で意識していることはありますか?

とにかく「早く動くこと」です。トラブルはたいてい想定外の形で起こります。だからこそ、起きてからどれだけ早く動けるかで、その後の展開が大きく変わります。後回しにすると確実に状況は悪化しますが、逆にすぐに対応することで「この人に任せておけば大丈夫だ」と信頼してもらえることも多いですね。

Q. その姿勢は、学生時代の経験とも関係していますか?

関係していると思います。大学時代に、家電量販店でインターネット関係の営業のアルバイトをしていました。回線トラブルや設定トラブルで困っているお客さんの対応をすることが多く、「とりあえずすぐ動く」「その場でできることを全部やる」という習慣が、その頃についた気がします。今の仕事でも、その感覚はかなり活きていますね。

Q. 個人旅行と団体旅行の違いはどんなところにありますか?

一番の違いは、やはり「人数」です。修学旅行だと200〜300人が一斉に移動します。個人旅行なら柔軟に対応できることも、団体になると一切のズレが許されません。例えば、食事会場一つ取っても、200人規模を受け入れられる場所は限られていますし、しかもそれを1年以上前から確保しなければならないこともあります。

Q. 大学時代はどんな学生生活を送っていましたか?

サークルとアルバイト中心の生活でした。野球サークルの活動や、試験監督、ライブ会場の設営スタッフなど、様々なことを経験しました。今思うと、「多くの人が集まる場所」に関わることが多かった気がします。

Q. それらの経験は、今の仕事にどう活きていますか?

この仕事は、本当に一人ではできません。ホテル、バス会社、鉄道会社、学校の先生など、多くの人と連携して、初めて一つの修学旅行が成り立ちます。イベントスタッフの経験も、「それぞれが自分の役割を果たして、一つのものを作る」という点で、今の仕事とすごく似ています。裏方の仕事って、目立たないけれど、誰かがちゃんとやらないと成り立たない。その感覚は、学生時代に自然と身についたのかもしれません。

Q. 最後に、この仕事の魅力を教えてください。

「何も起きずに終わること」が、一番の成功です。その“当たり前”を守るために、目立つことも名前が出ることもありませんが、たくさんの人が本気で動いています。修学旅行が終わったあと、生徒さんたちが楽しそうに話しているのを見ると、「ちゃんと支えられたな」と感じます。それが、この仕事を続ける一番の理由かもしれません。

 

スタッフ感想

正直、修学旅行がここまで長い時間をかけて、細かく準備されているとは思っていませんでした。 「楽しかった」で終わっていたあの数日間の裏側で、多くの人が時間をかけて準備と調整を重ねてきたことに感謝を改めて感じました。(海老原)

特別支援学校の修学旅行のエピソードが非常に印象的でした。先生が涙を流して感謝されたのは、単なる事務作業ではなく、一人ひとりの生徒に寄り添った「心のこもった手配」だったからこそだと思います。「できません」で終わらせず、常に代替案を考える姿勢は、どんな仕事においても大切なプロのあり方だと学びました。(高村)

 

 

 

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