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「なぜ、大雪で大規模な立ち往生が発生するのか?」スタック車両の発生メカニズムを解明

2021年09月30日 木曜日 研究成果

本研究成果のポイント

  • 本研究では、令和3年1月11日の大雪による立ち往生最中の現地踏査(福井市~あわら市の国道8号)および3冬期(2018、2019、2020年度の12月~2月)に亘り実車を用いて圧雪路面で実施してきた停車試験、タイヤ空転試験および車両発進試験から、凹凸の激しい圧雪路面の形成メカニズムとスタック(発進不能)車両の発生メカニズムを明らかにした。
  • 圧雪路面上での停車や発進時のタイヤの空転は、圧雪路面に窪みを発生させる。この窪みに後続車両のタイヤがはまり、タイヤを空転させてさらに窪みを深める“負の循環”が生じる。その後、1つの窪みから連鎖的に窪みが増え、10~15cmに及ぶ凹凸の激しい圧雪路面が形成される。
  • タイヤの輪荷重や熱は圧雪を圧縮・融解させ、タイヤを圧雪内に沈降させる。同時にタイヤと圧雪の間のすべり摩擦係数が低下する。これらはタイヤと圧雪の間の摩擦力を低下させ、タイヤを空転させ易くする。タイヤの空転は沈降によって生じた窪みを深めるとともに、更なるすべり摩擦係数の低下を引き起こす。このような“負の循環”によってスタック車両の発生に至る。

発表者

  • 藤本明宏(福井大学学術研究院工学系部門 建築建設工学講座 准教授)
  • 河島克久(新潟大学災害・復興科学研究所 教授)

研究内容の詳細

「なぜ、大雪で大規模な立ち往生が発生するのか?」スタック車両の発生メカニズムを解明(PDF:253KB)

参考文献

藤本明宏、河島克久、渡部俊、村田晴彦:大雪時のスタック車両発生メカニズムの解明、日本雪氷学会誌「雪氷」、83(5)、507-522、2021

 

 


 
2021年9月30日、報道機関向けに福井大学と合同記者発表を行いました。

本件に関するお問い合わせ先

広報室
E-mail pr-office@adm.niigata-u.ac.jp

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