新種のギボウシ属植物を発見-他種と混同されていた高知県の集団を新種と確認-
研究成果
本学教育学部の志賀隆准教授、高知県立牧野植物園植物研究課の藤井聖子氏、京都大学大学院人間・環境学研究科の阪口翔太助教および韓国の研究チームからなる国際共同研究グループは、高知県で見られるギボウシ属の植物が、これまで知られていた種とは異なる新種であることを明らかにし、トサノカンザシギボウシ(Hosta pseudonakaiana)として新たに記載しました。本研究では、日本および韓国に分布するカンザシギボウシの仲間を対象に、詳細な形態比較とDNA解析を統合した検討を行いました。その結果、これまで他種と混同されていた高知県の集団が、他種とは明確に区別される独立した新種であることが明らかとなりました。また、長年混同されていた日韓の近縁種の分類も見直し、和名の整理を行いました。
本研究成果のポイント
- 高知独自の「新種」を発見:高知県と仁淀川水系でこれまで「カンザシギボウシ」の一型だと思われていた植物が、DNA解析の結果、世界でこの地域にだけ分布する新種であることを確認。トサノカンザシギボウシ(Hosta pseudonakaiana) として記載した。
- 日韓の種は「別種」である:「カンザシギボウシ」とまとめられていた日本のイヤギボウシ(H. capitata)と韓国のカンザシギボウシ(H. nakaiana)は、遺伝的に明瞭に異なる別種であることが明らかになった。
- 和名を整理:「カンザシギボウシ」は韓国固有種H. nakaianaに対して提唱された和名であること、日本固有のH. capitataには、記載時に提唱された「イヤギボウシ」という和名があることから、本研究では、H. capitataをイヤギボウシ、H. nakaianaをカンザシギボウシと整理した。
- 韓国でも新変種を発見:韓国・莞島(ワンド)の集団も、遺伝的・形態的に区別できることから、カンザシギボウシの新変種ワンドギボウシ(H. nakaiana var. wandoensis)として記載した。

高知県で発見されたギボウシ属の新種 トサノカンザシギボウシHosta pseudonakaiana
(撮影:藤井聖子氏)
研究内容の詳細
新種のギボウシ属植物を発見-他種と混同されていた高知県の集団を新種と確認-(PDF:981KB)
論文情報
【掲載誌】Frontiers in Plant Science
【論文タイトル】Delimiting species boundaries in Hosta section Capitatae (Asparagaceae) using MIG-seq and morphological analyses: taxonomic revision with new taxa from Korea and Japan
【著者】Ami Oh, Ji Young Yang, Won Seok Lee, Takashi Shiga, Seiko Fujii, Shota Sakaguchi, Shukherdorj Baasanmunkh, Seung-Chul Kim, Hyeok Jae Choi
【doi】10.3389/fpls.2025.1668561
本件に関するお問い合わせ先
広報事務室
E-mail pr-office@adm.niigata-u.ac.jp
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