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自然科学研究科生命・食料科学専攻日本酒学コース(博士前期課程)の三つのポリシー
ディプロマ・ポリシー
人材育成目標(修了生が身に付けるべき資質・能力)
今後新たな学問領域の展開を図るには、「文系・理系」という学問的区分にとらわれず、領域横断的な知識力と発想力をもった、イノベーション創出の中核となる文理融合型人材の養成が必要である。日本酒学プログラムは,日本酒という対象を共通の軸として構成し、そのような文理融合型人材の養成を目指す教育プログラムである。自然科学研究科における本プログラムで養成するのは、自然科学の専門領域を軸に、日本酒の原料・生産から販売・消費まで、さらには文化や歴史・伝統、健康に至るまでの幅広い多様な異なる領域を俯瞰しながら全体を見渡し、社会課題の解決や新たな価値を創出するイノベーションを起こしうる人材である。本プログラムは日本酒を対象としているが、ここで習得した能力は多様な領域に展開できる。よって、酒造・酒販・飲食・食品などをはじめとする多様な業界や、新たな事業創造の分野で活躍できる「新潟大学型文理融合人材」を養成する。
本学に当該プログラムの修業年限以上在学し、所定の授業科目及び38単位以上を修得した者で、人材育成目標に係る下記の能力を有すると認められる者に、修士(学術)の学位を授与する。
プログラムの到達目標(目標としての学修成果)
知識・理解
日本酒の製造における原料(酒米)の開発と生産、醸造の原理と技術、および日本酒と健康との関連性について理解している。
日本酒の販売から消費までの経済・流通・国際展開、および日本酒に関連した文化・歴史・伝統について理解している。
基礎生命科学分野、応用生命・食品科学分野、または生物資源科学分野の基礎研究および応用研究について理解している。
当該分野固有の能力
自然・社会・人類に対する専門性に基づく倫理的判断をすることができる。
生命・食料科学分野を基軸とする日本酒学分野に関わる情報収集・データ収集・処理・解析をすることができる。
生命・食料科学分野を基軸とする日本酒学分野に関わる諸現象・事象の理解に基づく考察をすることができる。
生命・食料科学分野を基軸とする日本酒学分野に関わる諸現象・事象およびその関連性を俯瞰し、理解することができる。
汎用的能力
最先端の専門的な情報にアクセスすることができる。
自ら課題を発見・設定し、解決することができる。
社会的・経済的価値を的確に判断し、創出することができる。
社会的・経済的価値を判断・創出することができる。
多様な分野の専門家とのコミュニケーションを通じて協働的な問題解決にとりくむことができる。
特定分野の学術的コミュニティー(国内学会等)において研究発表および議論することができる。
定められた期間内に課題を解決してまとめ、報告することができる。
態度・姿勢
多様な分野の専門家や関係者と協働する積極的態度を備えている。
分野横断的な広い学問的視野に基づいて物事を理解し、現実の事象に応用・適応する姿勢を備えている。
グループ活動(課題、セミナー、演習)においてメンバーを尊重する態度と理解して活動する姿勢を備えている。
カリキュラム・ポリシー
到達目標に達するための教育課程
カリキュラム編成
博士前期課程では、自らの専門領域に加え、日本酒の原料・生産から販売・消費まで、さらには文化や歴史・伝統、健康に至るまでの幅広い多様な異なる領域を俯瞰しながら全体を見渡し、社会課題の解決や新たな価値を創出するイノベーションを起こしうる人材を養成する目的を持っている。日本酒を対象とし多様な領域を学ぶ文理融合型のカリキュラムで編成され、学生はそれぞれにカスタマイズされた履修プランに基づいて計画的に学修する。
学修内容・方法
日本酒学固有科目は、日本酒学の基礎から応用までの講義・実習・セミナーによって構成される文理融合型人材を養成するための中核の科目となる。「日本酒学概論I~V」は、文系・理系の教員が連携しながら構築するオムニバスの講義であり、日本酒の原料・生産から販売・消費まで、さらには文化や歴史・伝統、健康に至るまでの幅広い多様な異なる領域を俯瞰した内容となり、社会課題の解決や新たな価値を創出するイノベーションを起こしうる基礎力を修得する。「基礎日本酒学実習」では、日本酒製造のための原料・醸造方法を実験室レベルでの実習によってそれら専門的知見・知識を修得する。「発展日本酒学実習」では、新潟県醸造試験場および酒蔵での日本酒製造や販売等の実習を通して、実社会で必要な課題解決・コミュニケーション能力を修得する。「課題発掘・解決セミナー」は、日本酒にかかわる様々な課題解決などについて文理の視点から相互に学び合い、文理融合型研究を実現する場となる。それによって課題解決能力、研究能力、論文作成能力、コミュニケーション能力を修得し、特定研究の推進に活用する。それぞれの学生が日本酒学の研究に必要とする自然科学系の専門分野については、専攻内の基礎生命科学コース、応用生命・食品科学コース、生物資源科学コースの専門科目の修得を通じて分野固有の知識を高める。さらに、「生命・食料科学特定研究 I」において日本酒学の研究を進展させると共に研究スキルを修得する。「文献詳読 I、II」では、最新の研究情報を収集してまとめ、発表できる能力を修得する。「研究発表演習」において研究初期成果をまとめる。「生命・食料科学特定研究 II」では、これまでの研究成果を取りまとめ修士論文を作成する。最終的に、修士論文の内容、主査・副査による口頭試問、公開発表会の質疑を踏まえ、論文審査委員会により学位を認定する。
学修成果の評価方法
課題発掘・解決セミナーを除く日本酒学固有科目、領域関連科目、基盤科目の学修成果は、科目における課題、レポート、試験により評価する。課題発掘・解決セミナーは、文理融合型研究課題の発見・設定・解決をする能力、プレゼンテーション能力を、文系理系双方の当該セミナー担当教員が共通の評価基準により評価する。研究・演習科目は、最先端の知にアクセスする能力、自ら課題を発見・設定・解決する能力、価値判断・創出する能力、問題解決策提言能力、解決した課題を取りまとめて報告及びセミナー等に発表・議論する能力を、研究指導委員会によって評価する。
アドミッション・ポリシー
入学者に求める資質・能力と入学者選抜方法
入学者に求める資質・能力(求める学生像)
自然科学分野において、生命・食料科学分野の専門領域に関する先端の知にアクセスする能力を習得し,日本酒を対象とした研究を通して幅広い多様な異なる領域を俯瞰しながら全体を見渡し,社会課題の解決や新たな価値を創出するイノベーションを起こしうる人材を養成するために、以下のような資質・能力を有する学生を求める。
① 自然科学について学士課程卒業レベルの基礎学力を有している人
② 生命科学の基礎と応用、食品科学、生物資源科学に対する高度な知識を有し、十分な研究遂行能力を有している人
③ 生命現象の根源的理解、新技術の開発、地域の産業や環境の改善に対応できる専門的能力と学識を身につけたいと考えている人
④ 農業・食品産業分野に高い関心と知的好奇心に富み、自由な発想・行動力と強い責任感を併せ持ち、周囲の人々とともに自己研鑽に励み、高度な専門的技術と学識を身につけたいと考えている人
⑤ 日本酒学に関する学修・研究を通じて課題探求力と問題解決能力を身につけたいと考えている人
⑥ 新しい知識を学びこれを積極的に活用する手法を習得し、専門的職業人としてのキャリアアップや自然科学・技術の新たな分野に進む勉学意欲と自主努力を行う強い意志をもつ人
⑦ 多様な人々と協働して課題に取り組む上で、必要なコミュケーション能力を有している人
選抜方法
自然科学の学士課程卒業レベルの基礎学力、生命・食料科学分野に対する高度な知識と十分な研究遂行能力、コミュニケーション能力、生命・食料科学分野に対する明確な動機や意欲のある学生を以下の方法により選抜する。
一般選抜
本選抜では学士課程卒業レベルの基礎学力および専門分野に対する知識を有しているかを筆記試験(生命・食料科学分野)によって評価する。また、英語の能力を公的語学検定(TOEIC又はTOEFL)の成績によって評価する。なお、特に優秀と認められた者には筆記試験を免除し、口述試験によって評価する。さらに、専門分野に関連する科目への理解度と研究計画や研究・勉学に対する意欲を口述試験及び面接によって評価する。
社会人特別選抜
本選抜では学士課程卒業レベルの基礎学力、専門分野に関する科目への高い理解度と高い勉学意欲を有しているかを小論文と面接によって評価する。
外国人留学生特別選抜
本選抜では学士課程卒業レベルの基礎学力、専門分野に関する科目への高い理解度と高い勉学意欲、日本語あるいは英語によるコミュニケーション能力を有しているかを学力検査及び面接によって評価する。