大学院自然科学研究科安部 隆教授、工学部寒川 雅之助教らの論文が、専門誌Review of Scientific Instrumentsの編集部が選考するEditor’s Picks(注目論文)に選出されました
大学院自然科学研究科 安部 隆教授,工学部寒川 雅之助教らの論文が,米国物理学協会が発行する専門誌Review of Scientific Instrumentsの編集部が選出するEditor’s Picks(注目論文)に選出されました。
本論文は,チタン等の難加工性材料の微細加工の切り札となる新しいプラズマ加工技術に関する論文であり,センサ・マイクロマシン分野への利用が期待される技術を記したものです。本報告では,被加工材を迅速に高温にする自己加熱式ステージを提案し,陰極内蔵ヒータ,塩素ガスおよび高密度プラズマを使用せずに,既存のプラズマ加工装置を高性能化できることを実証しました。本技術によって,例えば,シリコンでは不可能な「フレキシブル」で「タフ」なチタン製のセンサ,マイクロ・ナノ鋳型および部品などの多品種一括生産が容易になります。
今後,本技術による難加工材の加工技術のブレークスルーが,センサ・マイクロマシン分野に新しい可能性をもたらすと期待されます。
当該論文 S. Yamada, Y. Minami, M.Sohgawa, T.Abe
Thermal reactive ion etching technique involving use of self-heated cathode
Rev. Sci. Instrum. 86, 045001 (2015); http://dx.doi.org/10.1063/1.4917193
【関連リンク】
本技術によるチタニウム製微小手術針の多品種一括生産の例
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