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児玉竜也教授(自然科学系(工))が太陽熱と水を利用した水素製造システムの研究開発について豪州との実証実験に参画しています

2019年08月05日 月曜日 研究成果

太陽光を反射鏡で集光して高温状態にし,この高温の太陽熱で水を分解しクリーンな水素エネルギーを製造する技術の研究を進める自然科学系(工学部)児玉竜也教授。現在,オーストラリアで行われている太陽熱を利用した水素製造システムの大規模な実証実験事業に参加しています。

水素エネルギーは,利用時に地球温暖化の原因とされる二酸化炭素(CO2)が排出されないため,発電や車の燃料,熱源など,化石燃料に代わる次世代のエネルギー源として期待されています。しかし,一般的な化石燃料と水を高温で反応させる方法は,製造工程でCO2が発生することが課題となっています。

児玉教授は,反射鏡を備えた集光装置を用いて太陽の光を集め,その熱で水を分解することで,製造工程でCO2が発生しない究極のクリーンエネルギーとしての水素を作る技術を開発しています。

原理的には,水は2500度以上の高温で水素と酸素に分解しますが,太陽の集熱でこのような反応温度を安定的に保つことはなかなか難しいのが実情です。そこで,児玉教授らは,金属酸化物触媒と,水を分解し水素を生成する反応器について研究を行い,1200〜1300度で水素を効率的に生成する技術を開発してきました。また,宮崎市に宮崎大学と共同建設した集熱量100kWの太陽光集光システムの活用や海外研究機関との共同研究を通じ,太陽集熱による水素製造システムの実用化に向け要素技術開発を行ってきました。

2018年10月からは,オーストラリア南東部ニューカッスルの500kWの大型太陽集光設備を使用して実施するオーストラリア再生可能エネルギー庁(ARENA)の実証研究事業に参画し技術協力しています。児玉教授は,太陽熱で水素を生成するための大型反応器の設計や化学反応を促す触媒となる金属酸化物粒子の開発を行い,現地で2021年に実証試験を予定しています。この度の実証実験で技術を確立し,持続可能な水素社会への道筋をつけることを目標としています。

児玉教授の研究活動は,7月18日(木曜日)の新潟日報 33面で「次世代エネ試金石に」という見出しとともに紹介されました。

新潟大学では,この太陽集熱による水素製造技術開発の研究を「将来展開に向けた機能強化基本戦略」の取組の一つと位置付けており,今後も積極的に推進していきます。

概要図・関連リンク

概要図:太陽熱と⽔を利⽤した⽔素製造システムの研究開発
概要図:太陽熱と⽔を利⽤した⽔素製造システムの研究開発
(PDF:3MB)

豪州との共同研究(ARENA)について(英語)

本件に関するお問い合わせ先

新潟大学広報室
電話 025-262-7000