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工学部の櫻井篤准教授が令和元年度JST「戦略的創造研究推進事業(さきがけ)」に採択されました

2019年09月20日 金曜日 研究成果

本学工学部の櫻井篤准教授が,国立研究開発法人科学技術振興機構の令和元年度「戦略的創造研究推進事業(さきがけ)」研究領域「熱輸送のスペクトル学的理解と機能的制御」の研究代表者として採択されました(採択率15%,応募59件,採択数9件)。


研究概念図(画像提供:日本鉄鋼連盟)

櫻井准教授

1.戦略的創造研究推進事業(さきがけ)について

さきがけは,我が国が直面する重要な課題の克服に向けて,独創的・挑戦的かつ国際的に高水準の発展が見込まれる先駆的な目的基礎研究を推進し,社会・経済の変革をもたらす科学技術イノベーションの源泉となる,新たな科学知識に基づく創造的な革新的技術のシーズ(新技術シーズ)を世界に先駆けて創出することを目的とするネットワーク型研究(個人型)です。

2.研究プロジェクトの概要

研究課題名:「遠方場Super Planckian熱ふく射輸送の可能性」

ドイツの物理学者,マックス・プランク(1858-1947)は,「量子論の父」とも呼ばれ,1918年にノーベル物理学賞を受賞しています。本研究は,伝熱学の教科書にある黒体放射法則(※)の一部を書き換えるための基礎研究となる可能性があります。本研究で櫻井篤准教授は,メタマテリアルによる遠方場コヒーレント熱ふく射輸送に着目し,このフォトン輸送機構の解明に取り組みます。これが成功すれば,黒体放射限界を遥かに超える遠方場Super Planckian熱ふく射輸送が実現でき,その放射機構を自由自在に制御することが可能となります。さらに,この原理原則に基づいたフォトン起電力発電の高度化を目指し,未来のスマートエネルギー社会の構築に貢献します。

※黒体放射法則(Planck’s law)
鉄は熱いうちに打て!という言葉がありますが,このとき鉄は赤く光っています。鉄の温度が高いと,その温度に応じた電磁波(熱ふく射)を放射するので人間の目には赤く見えます。さらに温度が高まると白く見えてきます。これを私たちは赤熱する,白熱するという言葉で感覚的に知っています。では,その放射される熱ふく射エネルギー量はどのくらいの大きさなのでしょうか。それを量子論の元となる考え方で見事に表現したのが,1900年にマックス・プランクが確立した黒体放射の法則です。この法則は,物質の温度に応じて放射される熱ふく射エネルギーの“最大値”を示すもので,常識的に考えればこれを超える熱ふく射輸送は不可能だと言われています。

関連リンク

2019年度 戦略的創造研究推進事業(さきがけ)の新規研究課題及び評価者について

本件に関するお問い合わせ先

広報室
電話 025-262-7000