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母体副腎腫瘍による胎児の男性化のメカニズムを解明しました -ヒト胎児の体内で作用する新たな男性ホルモンの同定-

2020年09月09日 水曜日 研究成果

本学医歯学総合病院小児科の長崎啓祐講師(病院准教授)、国立成育医療研究センター分子内分泌研究部の深見真紀部長らのグループは、原因不明の男性化を示した女性新生児について、どのような物質が男性化に関係しているのかを調べる研究を行いました。この研究では、男性化した女性新生児の母親に対するホルモン検査や画像検査、新生児に対する遺伝子検査やホルモン検査を行いました。その結果、母親に副腎腫瘍がみつかり、血中から高い値の「11-oxygenated C19ステロイド(11oxC19s)」という男性ホルモンが検出されました。一方、新生児には疾患原因となる異常が見られなかったため、この児の男性化の原因は「11oxC19s」であると考えられます。
今回の症例では、母体の副腎腫瘍で「11oxC19s」が大量に産生され、胎児の男性化を起こしていました。よく知られている「テストステロン」や「アンドロステンジオン」といった男性ホルモン以外に、ヒト胎児の体内で重要な作用を発揮する新たな男性ホルモンが存在することが示され、大きな成果と言えます。

詳しくはこちら(PDF:370KB)

本件に関するお問い合わせ先

広報室
電話 025-262-7000

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