このページの本文へ移動
  1. ホーム
  2. ニュース
  3. クサフグが大潮に一斉集団産卵する仕組みを解明:月の満ち欠けによってもたらされる生物リズムの謎に迫る

クサフグが大潮に一斉集団産卵する仕組みを解明:月の満ち欠けによってもたらされる生物リズムの謎に迫る

2022年11月04日 金曜日 研究成果

サンゴやウミガメの一斉産卵や、ヒトの月経周期や双極性障害など、動物の様々な営みは月の満ち欠けの影響を受けていますが、その仕組みは謎に包まれていました。名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所(WPI-ITbM)及び大学院生命農学研究科の吉村崇教授、トヨタ紡織株式会社、新潟大学佐渡自然共生科学センター臨海実験所の安東宏徳教授らの研究グループは、大潮の際に波打ち際で一斉に集団産卵するクサフグにエコゲノミクス(注1)のアプローチを適用することで、大潮に産卵活動を促す遺伝子を明らかにしました。さらに、ケミカルバイオロジー(注2)のアプローチから、産卵時に海水中に放出されるプロスタグランジンE2(注3)がフェロモン(注4)として働き、周囲のクサフグの一斉集団産卵を誘発することを発見しました。

【用語解説】

注1)エコゲノミクス:生態学的に興味深い現象を、ゲノム情報を駆使して明らかにする研究手法。
注2)ケミカルバイオロジー:化学的手法を駆使して生命現象を解明する研究手法。
注3)プロスタグランジンE2:不飽和脂肪酸のアラキドン酸からつくられる生理活性物質で、分娩の他、発熱、疼痛、血管拡張など、体のなかで様々な働きが知られている。
注4)フェロモン:体の中で作られて体外に分泌されると、同種の他個体の行動や生理機能に特有の反応を引き起こす物質のこと。

研究内容の詳細

クサフグが大潮に一斉集団産卵する仕組みを解明:月の満ち欠けによってもたらされる生物リズムの謎に迫る(PDF:891KB)

論文情報

【掲載誌】Current Biology
【論文タイトル】Prostaglandin E2 synchronizes lunar-regulated beach spawning in grass puffers
【著者】Junfeng Chen, Yuma Katada, Kousuke Okimura, Taiki Yamaguchi, Ying-Jey Guh, Tomoya Nakayama, Michiyo Maruyama, Yuko Furukawa, Yusuke Nakane, Naoyuki Yamamoto, Yoshikatsu Sato, Hironori Ando, Asako Sugimura, Kazufumi Tabata, Ayato Sato, Takashi Yoshimura
【doi】10.1016/j.cub.2022.09.062

本件に関するお問い合わせ先

広報室
E-mail pr-office@adm.niigata-u.ac.jp

他のニュースも読む