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本学が開発した水稲品種『新大コシヒカリ』令和5年度実証実験の報告記者会見を行いました

2024年01月05日 金曜日 トピックス

本学は、2023年12月6日(水)、駅南キャンパスときめいとにて、令和5年度に実施した「新大コシヒカリ(品種名「コシヒカリ新潟大学NU1号」)」の実証実験の報告記者会見を行いました。会見には、本学農学部の三ツ井敏明教授が出席しました。

新大コシヒカリは、新潟大学・刈羽村先端農業バイオ研究センター(KAAB)の研究グループ(農学部・三ツ井敏明教授ら)が開発した、高温・高CO₂耐性を有する新品種のコシヒカリです。コシヒカリが、近年の猛暑による高温で被害を受けることで、一等米比率が大きく低下するなど地域の農業は大きな影響を受けています。高温環境下でも収量や品質が低下しないイネの開発が強く求められる中で、三ツ井教授らは約20年にわたり研究に取り組んできました。

令和5年度は、実証実験の規模を昨年度の7か所よりさらに拡大し、新潟県内12地域(村上市・新発田市・阿賀町・新潟市・三条市・柏崎市・刈羽村・十日町市・南魚沼市・上越市・妙高市・佐渡市)にて栽培の実証実験を行いました。
今年の8月の平均気温は30℃を超えるこれまでに経験のない想定外の異常高温、小雨による渇水が各地に発生し、極めて厳しい稲作環境での実証となりましたが、今年度収穫された新大コシヒカリは通常の新潟県産コシヒカリよりも良い品質となりました。

また、今年度は、農林水産省「みどりの食料システム戦略」で掲げられている温室効果ガス削減への貢献を目指し、水稲栽培の重要な管理技術である中干について、その期間延長にも取り組みました。その結果、水田からの温室効果ガスの排出量は顕著に低減され、収穫されたお米への品質にも良い影響を与える可能性が示唆される結果となりました。温室効果ガス排出量削減に取り組んだ、新潟県刈羽村産の新大コシヒカリは、農林水産省「温室効果ガス削減『見える化』実証事業」でその削減量が認められ、農林水産省から三ツ星の評価をいただきました。

記者会見にて、三ツ井教授は「今年度は過去に例を見ない厳しい環境での実証実験となったが、新大コシヒカリも、実証に協力をくださった農家の方々も、全員が頑張った結果、通常の新潟県産コシヒカリと比べて、良い結果を得ることができた。新大コシヒカリは、まだまだこれからが大切なので、ぜひ引き続きのご支援・ご協力をお願いしたい。」と述べました。

本学は、今後も本学の教育研究成果をもとに、地域との協働による様々な活動を行い、地域社会の発展への貢献を目指して取り組んでいきます。

本件に関するお問い合わせ先

社会連携課
E-mail onestop@adm.niigata-u.ac.jp

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