ナノ技術で水と空気から生成した消毒液を用いて殺菌と細菌毒素を分解-新潟大学大学院生らが報告-
本学大学院医歯学総合研究科微生物感染症学分野の滝澤史雄歯科医師(大学院生、日本学術振興会特別研究員)、土門久哲准教授、寺尾豊教授らの共同研究グループは、ナノ技術を用いて空気と水から生成したオゾンナノ水が、細菌の殺菌に加えて細菌毒素を分解することを明らかにしました。本学工学部の牛田晃臣准教授、農学部の筒浦さとみ准教授らとの異分野融合研究でもある本研究成果は、2024年7月10日、国際科学誌「PLOS ONE」のオンライン版に掲載されました。
本研究成果のポイント
- 空気中の酸素より生成したオゾンガスを、ナノ技術を用いて水中に分散させることで、様々な細菌に対して殺菌作用を発揮するオゾンナノ水を生成した。
- オゾンは空気中で分解されて酸素に戻るため、オゾンナノ水は安心・安価な消毒液として使用できる将来性を有する。
- 本研究において、オゾンナノ水は殺菌作用を有するだけでなく、細菌の毒素も分解することを明らかにした。
- 医療現場、食品産業、介護施設などの多岐にわたる領域において、安全で安心な消毒液としてのオゾンナノ水の実用化が期待される。
研究内容の詳細
ナノ技術で水と空気から生成した消毒液を用いて殺菌と細菌毒素を分解-新潟大学大学院生らが報告-(PDF:0.8MB)
論文情報
【掲載誌】PLOS ONE
【論文タイトル】Effective degradation of various bacterial toxins using ozone ultrafine bubble water
【著者】Takizawa F, Domon H, Hirayama S, Isono T, Sasagawa K, Yonezawa D, Ushida A, Tsutsuura S, Miyoshi T, Mimuro H, Yoshida A, Tabeta K, Terao Y
【doi】10.1371/journal.pone.0306998
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