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日印脳科学研究者が集う共同シンポジウムを開催しました

2025年09月24日 水曜日 トピックス

本学は、2025年9月9日(火曜日)に大学間交流協定校であるインド理科大学院大学(Indian Institute of Science: IISc)と共同で、脳科学分野の研究シンポジウム”The Inaugural Niigata University – Indian Institute of Science Joint Neuroscience Symposium”を開催しました。
日印の最先端研究者が本学脳研究所に一堂に会し、最新の研究成果を発表・共有しました。

本学は令和6年度文部科学省の「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択され、地域の中核大学として特色ある研究力を生かし、国際連携による研究活動の展開を加速させています。本シンポジウムは、同事業の取り組みの一環として行われ、脳科学研究を起点に、インド屈指の名門校であるIIScとの共同研究の可能性を模索するため、実施しました。

シンポジウムには、本学から牛木辰男学長や脳研究所の研究者ら13名が参加しました。IIScからもGovindan Rangarajan学長をはじめ、同大のCenter for Brain Research (CBR)およびCenter for Neuroscience (CNS)の研究者ら12名が出席しました。会場には発表者に加え現地参加者が集まり、さらにオンライン配信を通じて、日印両国の関連分野の研究者が多数参加しました。

当日は、「分子・細胞脳科学」「遺伝子から患者への橋渡し研究」「運動の脳神経回路学」の3セッションが設けられ、幅広い分野の最新研究成果が発表されました。各発表後には活発な質疑応答が行われ、日印両国の研究者が互いの研究成果や技術について情報交換する姿が印象的でした。
シンポジウム後半には、ラウンドテーブルが行われ、本学脳研究所の小野寺理所長、CBRのHari K. V. S.所長、CNSのSupratim Ray教授が登壇しました。3名の研究所長らは、研究発表の成果をもとに、両大学間共通の関心領域と相補的な強みを生かした連携の重要性を共有し、今後の協力を深める契機となりました。
学生交流やデータ分析などの協力を進め、今後の共同研究プロジェクトを提案するため、小委員会を設置することについても、前向きな意見が交わされました。


本学脳研究所教授による発表

IISc研究者によるプレゼンテーション

質疑応答の様子

シンポジウム後の集合写真=Rangarajan学長(前列中央左)、Anil理事(前列左)、CBR・Hari所長(2列目左から2番目)

また、シンポジウム前日の9月8日(月曜日)には、IISc訪問団による本学施設見学も実施されました。脳研究所では、小野寺所長が組織を紹介し、続いて訪問団から研究リソースに関する質問が寄せられました。さらに、翌日のシンポジウムに向けた意見交換も行われ、幅広いテーマで懇談が進められました。その後、医歯学総合病院の総合リハビリテーションセンターや病理診断科、放射線部、腫瘍センター、整形外科等、さまざまな診療科、施設を見学しました。IIScでは、今後、大学病院の設置を予定しており、菊地利明病院長との面会において、病院の施設や医師の研究環境等について意見交換が行われ、今後の協力の可能性を探る有益な機会となりました。

その後、訪問団の一部研究者は、本学脳研究所の島田斉教授および松井秀彰教授の研究室を訪問し、PET診断を用いた研究や魚類を疾患モデルとした研究について直接説明を受けました。参加した研究者らは熱心に質問を投げ掛け、施設の写真を撮影するなど、強い関心を示していました。これとは別に、Rangarajan学長らIIScの執行部は、五十嵐キャンパスを訪問し、牛木学長を表敬しました。懇談の場において、両大学の学長が意向表明書(Letter of Intent)を締結し、J-PEAKS事業を基盤とした共同ラボの設置、医学・健康分野での協力、学生交流、脳科学分野での共同研究強化の方針を確認しました。


小野寺脳研究所所長と面会=小野寺所長(右奥)

医歯学総合病院を見学

松井教授研究室を訪問

島田教授研究室を訪問

LoI調印式=牛木学長(左)、Rangarajan学長(右)

学長表敬訪問=牛木学長(中央)、Rangarajan学長(右寄り3番目)

これに続き、Rangarajan学長らは大学院自然科学研究科も訪問し、大鳥範和研究科長および高澤栄一理学部長も表敬しました。本学のサティッシュ・クマール副学長(研究担当)も交え、両大学教員による大学院生の共同指導の展開について活発に意見交換が行われました。

シンポジウム後には夕食会も催され、本学の染矢俊幸理事(グローバル推進担当)やIIScのP.S. Anil Kumar理事らが挨拶を行いました。両者は、今回のシンポジウムを契機として、日印間における研究者交流のさらなる進展に大きな期待を寄せました。

本学は今後も、特色ある研究分野や研究力を資源として、海外大学との更なる連携、本学の教育・研究活動の国際展開を強化していきます。


大学院自然科学研究科を表敬=大鳥研究科長(右奥)、サティッシュ副学長(右中央)高澤理学部長(右手前)

シンポジウム後の夕食会の様子

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本件に関するお問合わせ先

研究力強化推進本部グローバル推進室(国際部グローバルキャンパス推進課)
電話 025-262-6935

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