人文学部の伊藤嘉高准教授が日本都市学会賞(奥井記念賞)を受賞しました
本学人文学部の伊藤嘉高准教授の著書『移動する地域社会学―自治・共生・アクターネットワーク理論』(知泉書館、2024年)が、2025年度の日本都市学会賞(奥井記念賞)を受賞しました。
同賞は、都市研究の進歩発展に顕著な貢献をした優れた著作(書籍)に贈られるものです。日本の都市研究の先駆者である故・奥井復太郎(おくいふくたろう)氏(日本都市学会初代会長)の業績を記念して創設され、1969年(昭和44年)から続く、半世紀以上の歴史を持つ権威ある学術賞です。
受賞作『移動する地域社会学』は、国内外で発展してきた「アクターネットワーク理論(ANT)」という研究手法を、本格的に日本の都市社会研究に導入し、その有効性を、国内外の具体的な都市の事例研究を通じて明らかにした点が高く評価されました。
とりわけ、ANTの特徴である「記述に徹する」という手法を用いて、現代の都市社会が抱える課題を乗り越え、地域を再生していく新たな可能性を示した点は、大きな注目を集めています。このアプローチは、社会学の分野にとどまらず、建築学、都市計画学、経営学など多様な分野の研究者に示唆を与えるものであり、理論と実践の両面で、今後の都市研究に新たな道を開くものと期待されています。
受賞教員
人文学部(社会文化学プログラム) 伊藤嘉高 准教授
(専門分野:地域社会学、医療社会学、科学社会学)
研究者総覧
受賞式

写真上段左が伊藤准教授
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