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携帯型脳波計で肝硬変患者の「気づかれにくい睡眠障害」を客観的に可視化-自覚症状が乏しくても、入眠遅延・中途覚醒・REM睡眠異常が明らかに-

2026年02月04日 水曜日 研究成果

本学医歯学総合病院消化器内科の内山敦司医師(研究当時)、本学医歯学総合研究科消化器内科学分野の上村博輝准教授、寺井崇二教授らの研究グループは、筑波大学体育系/国際統合睡眠医科学研究機構の薛載勲助教、大藏倫博教授らのグループ、および株式会社S’UIMINの小久保利雄研究支援室長(筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構 ハイクラスリサーチアドミニストレーター併任)との共同研究により、肝硬変患者に潜在する“自覚されにくい睡眠障害”を、在宅で測定可能な携帯型脳波計(portable electroencephalogram:EEG)を用いて客観的に明らかにしました。本研究成果は1月5日に科学誌「BMJ Health & Care Informatics」に掲載されました。

肝硬変患者では睡眠障害が高頻度にみられることが知られていますが、これまでの多くの研究は質問票などの主観的評価に依存しており、睡眠構造そのものを評価する終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)は、入院や専門設備を要するため、臨床研究・日常診療の双方で実施のハードルが高いという問題がありました。本研究は、携帯型脳波計を用いた在宅測定という新しい手法により、これまで見逃されてきた睡眠構造の異常を可視化することに成功しました。

本研究成果のポイント

  • 質問票では大きな睡眠障害を訴えない肝硬変患者でも、脳波上では明確な睡眠の質低下が認められました。
  • 肝硬変患者では健常者と比較し、入眠までの時間が長くなり(入眠潜時の延長)、中途覚醒(WASO)が増加し、睡眠効率が低下していました。
  • 睡眠段階では、浅い睡眠(N1)が増加し、REM睡眠が減少、さらにREM潜時(入眠から最初のREM睡眠までの時間)が著明に延長していました。
  • 携帯型脳波計は、肝硬変患者の睡眠評価において、実用的かつ拡張性の高い新しいスクリーニング手段となる可能性を示しました。

研究内容の詳細

携帯型脳波計で肝硬変患者の「気づかれにくい睡眠障害」を客観的に可視化-自覚症状が乏しくても、入眠遅延・中途覚醒・REM睡眠異常が明らかに-(PDF:1.3MB)

論文情報

【掲載誌】BMJ Health & Care Informatics
【論文タイトル】Unrecognised sleep disturbances in patients with cirrhosis diagnosed with a portable electroencephalogram device
【著者】Atsushi Uchiyama, Hiroteru Kamimura, Suguru Miida, Hiroki Maruyama, Takafumi Tonouchi, Jaehoon Seol, Toshio Kokubo, Tomohiro Okura, Yusuke Watanabe, Naruhiro Kimura, Hiroyuki Abe, Akira Sakamaki, Takeshi Yokoo, Shuji Terai
【doi】10.1136/bmjhci-2025-101526

本件に関するお問い合わせ先

広報事務室
E-mail pr-office@adm.niigata-u.ac.jp

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