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【学生・教職員の皆さんへ】学長メッセージ この夏に留意してほしいこと-増加傾向にあるCOVID-19について-(2023年8月4日掲載)

新潟大学長 牛木辰男

梅雨も明けて、本格的な暑さが訪れています。今年は特に、記録的な猛暑となり、連日のように熱中症警戒アラートが出されるようになっています。

一方で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の位置付けが季節性インフルエンザと同様の「5類感染症」に移行してから、3か月になろうとしており、少しずつコロナ前の日常が取り戻されてきているのは嬉しいことです。しかし、COVID-19についてのマスコミの報道が減り、あたかもコロナ禍が終わったように見えているもの、COVID-19の感染者数は昨年の夏と同様な経過をたどり、このところ増加傾向にあり、かなり注意すべき水準になってきています。

じつは、7月以降、日本では、これまでのオミクロン株とは抗原性が異なるXBB系統という感染性の強い変異株による感染者の増加が続いており、新潟県でも最近特に増加しています。本学の保健管理センターが集計している感染者数の推移も同様です。専門家の中では、今後、夏の間に一定の感染拡大が生じる(このまま上昇が続きピークは8月末か9月初めとなる)可能性があることが心配されています。日本における集団免疫はまだ十分に確立していない点も、諸外国とは異なります。

この系統の感染症状は、肺炎は少ないものの、発熱よりは強い咽頭痛が出たりしています。大学生や職員の皆さんのように青壮年層においては、おそらく比較的軽症で終わり、重症化することは少ないと思いますが、それでも、のどの痛みで、食べられない、水も飲めない、ということがあり、これに発熱と夏の暑さによる脱水症状が加わることで、体調悪化を招く可能性も十分考えられます。

これから、長い夏休みを迎え、帰省やクラブ活動で合宿などを計画されることと思いますが、このような現在の状況をよく理解して、この夏を過ごしてもらいたいと思います。過度に怖がる必要はありませんが、引き続き、状況に応じたマスク着用、手指消毒や換気などの基本的な感染防止対策を講じるようにお願いします。また、体調の悪い場合は外出を控えるように注意をしてください。特に、お盆の時期には医療機関の受診が難しいことなども念頭において行動の計画を立ててください。

なお、もしも発症した時の対策として、抗原検査キット、経口補水液や、解熱剤などをあらかじめ自宅に準備することも重要です。

大学のWEBサイトからは、国や県の感染状況のサイトに辿りつくことができます。また、保健管理センターのWEBサイトには、体調が悪い時の対処方法や、陽性時の対応などもわかるようにしてあります。まだ、「アフターコロナ」という状況でないことを念頭に、熱中症の対策とともに、健康管理には十分留意の上、実りある夏を過ごしていただきたいと願っています。

 


こういうときはどうするの?

●自分の体調の判断の目安
  • 初期症状がつかみにくい、暑すぎて熱があるのかわからない
    →体温を測ってみましょう。37.5℃以上や平熱より1度以上高い場合は、コロナによる発熱の可能性があります。
  • 風邪なのか、コロナなのか判断がつかない
    →2、3日前にコロナに罹った人と、一緒に食事をしたり、同じ部屋にいたりしませんでしたか?抗原検査キットで検査をしてみましょう。 熱が出始めた日はコロナにかかっていても陰性になることがあります。その場合は翌日にも、もう一回検査してみましょう。最近のコロナは、はじめの症状が熱とだるさで、2、3日たってからのどが痛くなり、水も食事もとれなくなる人が多いようです。
●「コロナに感染したかも」と思ったときの相談相手がいない
  • 病院が休み、大学が休み
    →「新潟県新型コロナ健康相談センター」に電話しましょう。
    025-385-7634、025-385-7541、025-256-8275 (24時間対応 土日祝日を含む)
●夏休みの旅行や帰省などで高齢者や基礎疾患のある人に会ったり、大人数で集まったりする際には、特に以下に留意しましょう
  1. 手洗いや手指消毒
  2. 適切な換気:換気「機械換気(24時間換気システムや換気扇)」または「自然換気(窓開け)」があります。
  3. マスクの着用
    ・受診時や医療機関・高齢者施設などを訪問する時
    ・通勤ラッシュ時など混雑した電車・バスに乗車する時
    ・長時間交通機関で移動する際にも適宜着用
●全般的な注意
  • 自身に風邪症状(熱、だるさ、咳、咽頭痛など)がある場合は、外出を控え、人と会うことや、部活、食事会や飲み会に参加するのはやめましょう。
  • 風邪症状がある人に対し、部活や食事、飲み会、旅行への参加は、極力控えるようにアドバイスしましょう。
  • 免疫力を高めるためにも、できるだけ規則正しい生活をしましょう 。過度な疲労や不規則な生活は免疫力を下げて、風邪やコロナに感染しやすくなります。