このページの本文へ移動

新潟県メタンハイドレートフォーラムにて、災害・復興科学研究所の福岡浩教授が調査報告を行いました

2016年08月05日 金曜日 トピックス

平成28年8月3日(水)新潟グランドホテル5階常磐の間(新潟市中央区下大川前通3)にて開催された新潟県メタンハイドレートフォーラム(主催:新潟県)において、新潟県沖ガスプルーム状況調査結果を報告しました。

調査報告会会場の様子
調査報告会会場の様子
福岡教授の調査報告の様子
福岡教授の調査報告の様子

このフォーラムは、新潟県沖を含む日本海側に存在が確認され、海洋エネルギー資源として注目されている表層型メタンハイドレートについて理解を深め、開発気運の醸成を図るため、国の施策や開発動向、新潟大学の取組などを紹介するもので、新潟県が主催しました。
当日の福岡教授の調査報告内容は、下記のとおりです。

東京海洋大学准教授・㈱独立総合研究所・自然科学部長の青山千春氏らが新潟沖でメタンプルームを世界で初めて発見し、さらに日本海側をはじめ我が国周辺海域には表層型と名付けられたメタンハイドレートが大量に存在すること、魚群探知機でメタンプルームを探索することにより存在場所を容易に発見できることが示された。国は平成25~27年度にかけて分布調査を実施したが、資源回収する技術開発はこれからである。そこで、新潟大学は新潟県沖ガスプルームの状況調査を平成27年度末に実施した。一部は新潟県の委託事業として受託した。調査は表層型メタンハイドレートの研究で先行する独立総合研究所が統括を行い、九州大学、太陽工業㈱、三菱ガス化学㈱も参加した。対象海域は独立総合研究所が平成25年度に調査を実施した佐渡南西沖と北東沖であり、特に北東沖は浅海底から多数のガスプルームが確認されたため、ガス出口の状況を確認し、海中膜で回収可能かについての検討を行うことも目的とした。主な成果は以下の通り。

(1)音響探査による多数のガスプルーム分布を確認
音響探査(マルチビームソナー、計量魚群探知機、サブボトムスキャナ)では佐渡南西沖、北東沖ともにプルームを確認した。北東沖の浅い海底では海面にまで到達するプルームを発見した。北東沖では前回と今回でプルームの分布場所が一部異なった。すなわち前回湧出していたが今回見られなかったもの、前回なかったところに今回現れたものがある。湧出場所、フラックス(時間当たりガス湧出量)は種々の条件で経時変化を起こすことが確認できた。海底下の地盤構造からチムニー、層状のメタンハイドレートらしき構造も確認できた。
魚群探知機で見た海面まで届くガスプルーム(佐渡北東沖)
図1 魚群探知機で見た海面まで届くガスプルーム(佐渡北東沖)
(2)ガスプルームの出口で海中膜による捕獲の試験を実施
ROVによる北東沖の150〜400mの浅海底プルームのベント(ガスの湧出点)周辺探査では、プルームのベントは短時間にもかかわらず数か所確認できた。最近できた砂地盤のもの、長期間湧出していると思われるものの両方がある。すべてバクテリアマット上で生物資源と強く相関があり、漁業資源と密接に関係する。回収膜のテストにおいては、太陽工業㈱試作の小型膜を150m、350mの2回の潜航中にベントに複数回かぶせることに成功した。泡がチューブ中を通過するのを確認できたことから、次回は船上までパイプをつなぎ、海洋産出試験ができることが確認された。
太陽工業が試作したプルーム回収用海中膜(左)と泡が管を通過する様子
図2 太陽工業が試作したプルーム回収用海中膜(左)と泡が管を通過する様子

[関連リンク]
新潟県沖ガスプルーム状況調査結果について
(新潟県Webサイト)