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世界農業遺産の新潟県佐渡市における棚田の減農薬など推進に向けた実証を開始 ~急傾斜畦畔で利用できる親子式草刈機等の導入による経営効果などを検証~

2022年04月21日 木曜日 トピックス

このたび、本学が進行管理役として参画する「世界農業遺産と朱鷺の島スマート農業コンソーシアム」では、世界農業遺産に認定されている新潟県佐渡市において、棚田での減農薬栽培、無農薬・無化学肥料栽培を推進するため、様々な最新技術を統合したアプローチに挑戦します。

棚田特有の急傾斜畦畔専用に開発された親子式草刈機、および水田除草ロボット、水管理システムの導入を特徴とする実証事業(以下、「本実証」)を4月18日から開始しました。本実証では、地域スポーツクラブ「アルビレックスチアリーダーズ」や県立佐渡総合高校などと連携し、高付加価値化や次世代人材育成などに取り組みます。
本事業終了後は、島内をはじめ県内に点在する約500の棚田へ今回実証し、確立する「棚田スマート農業技術体系・佐渡モデル」を進行管理役として推進していきます。

本実証は国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構「スマート農業産地形成実証」に採択されています。

 


朱鷺の放鳥とともに、生き物のための生息環境を作り出している新潟県佐渡市は農薬や化学肥料の使用を削減した米の栽培を推進し2011年に日本で初めて「世界農業遺産(GIAHS)」に認定されており、人にも生き物にも優しい農業を広げるため、無農薬、無化学肥料栽培の取り組み面積の拡大をめざしています。しかし、市内には平野部の水田に加えて、山間部には棚田も多くあり、管理に労力を要するため減農薬栽培や、無農薬・無化学肥料栽培に取り組むことが難しい状況です。

本実証では、棚田地域で導入可能なさまざまなタイプの畦畔草刈機、水田除草ロボット、ICTを活用した水門管理技術などを導入することにより、減農薬栽培、無農薬・無化学肥料栽培の推進に向けたコスト低減、労力軽減、収益向上、就農意向向上などを評価することを目的としています。また、実証した技術やノウハウを面的に展開することにより、スマート農機の導入コストと効果を地域で共有するためのシェアリングサービスの可能性を検証します。 「世界農業遺産と朱鷺の島スマート農業コンソーシアム」では本実証を行うことで、将来的に棚田地域も含め、新潟県佐渡市における減農薬栽培、無農薬・無化学肥料栽培をさらに拡大し、農業従事者の省力化やコメの付加価値向上による所得向上、就農希望者増加などをめざしてまいります。

実証を行う圃場の風景
実証を行う圃場の風景
佐渡市に生息するトキ
佐渡市に生息するトキ

本件に関するお問い合わせ先

本コンソーシアム進行管理役
地域創生推進機構(担当:高島) E-mail:takashima[at]ccr.niigata-u.ac.jp([at]を@に置き換えてください。)

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