理学部の栗田裕司准教授が石油技術協会賞論文賞を受賞しました
理学部の栗田裕司准教授が、石油技術協会において、石油技術協会賞論文賞を受賞しました。
2022年6月7日に、3年ぶりに対面・オンラインハイブリッドで開催された令和4年度石油技術協会総会(開催地・東京)にて、表彰式が行われました。
石油技術協会は1933(昭和8)年に設立された歴史ある学会で、論文賞は石油技術協会誌に発表された石油・天然ガス鉱業に関する学問、技術上の優れた論文の著者に贈られるものです。
栗田准教授は、石油開発企業に勤務される共著者の黒川将貴氏・横井 悟氏(共に石油資源開発株式会社・当時)とともに、以下の研究業績により受賞しました。
受賞業績題目
「リフト期~ポストリフト初期の石油根源岩形成における古環境の影響:新潟県下越~山形県地域の中新世背弧盆地」(2021年発行の「石油技術協会誌」第86巻第5号に掲載)
ここがすごい!
本研究は、新潟県下越から山形県内陸地域にかけての各地で約1,200~1,500万年前の地層を検討し、石油・天然ガスの原物質となる有機物が岩石中に濃集する過程で、当時の山地や海洋の配置がどのように影響したかを考察したものです。
地層の経済性評価に関して新たな基礎的視点を与え、「シェール資源」の予測・評価にも繋がる成果です。
栗田准教授が2015年ごろに興味を向け始め、以後、石油開発企業の技術者の方々と協調しながら息長く進めてきたもので、地下資源の形成過程を野外観察を基調とする多角的な視点から緻密に論じた点が高く評価されました。
表彰記念の盾
新潟県内で最高レベルの有機炭素濃度を示す泥岩の露頭(阿賀野市)
泥岩から抽出した海生藻類由来の有機物の顕微鏡写真
本件に関するお問い合わせ先
理学部総務係
Email ri-soumu@adm.niigata-u.ac.jp