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本学経済学部卒業生の佐藤凜さんがエネルギーフォーラム小説賞を受賞しました

2024年04月16日 火曜日 トピックス

本学経済学部卒業生の佐藤凜さんが第10回「エネルギーフォーラム小説賞」を受賞し、3月29日(金)、授賞式が経団連会館で行われました。

エネルギーフォーラム小説賞は、株式会社エネルギーフォーラムが主催する小説賞で、「理系的頭脳で文学する」を題目に、エネルギー・環境(エコ)・科学にかかわる自作未発表の作品をプロ・アマチュア問わず募集し、選考を行うものです。
選考委員は、作家の江上剛氏、鈴木光司氏、高嶋哲夫氏です。

佐藤さんの作品『跳ねる、跳ねる。』(応募時は、佐藤照:『そしてそれも、知らない』)は、その内容が評価され同賞を受賞、書籍化され全国の書店やECサイトにて販売されています。
その内容は、周囲の物事から距離を取って生活を送る女性・五十嵐加奈子が、元同僚の吉野美穂と再会し、優しさに触れ、自らを顧み、これまで目を逸らしてきたものと対峙する、というものです。作中で繰り返される「知らないって弱い」その言葉が、SNSやコロナ禍によって人や物との距離が希薄で、しかしそれによってもたらされる平穏が川のように滔々と流れる現代に待ったをかけます。

左から、高嶋哲夫氏、鈴木光司氏、佐藤凜氏、江上剛氏

佐藤凜さん紹介文

  • 1998年静岡県生まれ、新潟県育ち。新潟県長岡市在住。
  • 新潟大学経済学部経営学科卒業(2021年3月)。
  • 光村図書出版第61回「飛ぶ教室」佳作(佐藤照:『背番号』)
  • 集英社第222回「コバルト短編小説新人賞」最終候補(佐藤照:『僕は制服が着たい』)
  • 株式会社エネルギーフォーラム第10回「エネルギーフォーラム小説賞」受賞(佐藤凜:『跳ねる、跳ねる。』)

佐藤さんは、在学中は租税法のゼミで学び、部活動では「探検部」に所属し、レースラフティングに打ち込みました。卒業後、新潟県内の企業で働きながら2022年に執筆を開始し、同年12月に光村図書出版が刊行する小説雑誌「飛ぶ教室」で佳作を受賞、2023年1月に同誌に全文が掲載されたことをきっかけに、現在も仕事の傍ら執筆にも取り組んでいます。

佐藤凜さんのコメント

好きなもののことを誰より知りたい、好きなものに誰より優しくありたい。そこに明確な動機なはくて、ただ好きだから。そんな誰に認められるわけでもない競争心は、誰しもが抱えているものだと思います。私にとっては小説がその一つです。だから書き続けてきました。
好きなものを否定されるのは怖くて、逃げ出してしまいそうになるけれど、好きだから大切にしたい。同時に、誰かの好きなものを絶対に否定したくなくてこの作品を書きました。他人から見たらどうしようもないものでも、本人にとっては絶対的なものだったりする。そのことを、忘れずにいたいです。
学生時代は特に、一見するとくだらなく見えるようなことに奔走する時期かと思います。ことの是非はともかく、それがその人にとって大事なものなら、とことん大事にしたらいい。それがいつか、自分を救ってくれたりしますから。

本件に関するお問い合わせ先

経済科学部(租税法ゼミ) 
教授 藤巻一男
E-mail fujimaki@econ.niigata-u.ac.jp

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