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学長メッセージ

ライフ・イノベーションで人と社会の未来を切り拓く
― 構想フェーズから実装フェーズへ ―

染矢俊幸学長の写真

現代社会は、少子高齢化、深刻な地球環境問題、自然災害の激甚化、国際情勢の不確実性など、複雑で相互に絡み合う課題に直面しています。人が「生きる」ことは、生命を持つことにとどまらず、日々の生活を営み、人生を歩み、そして地球や社会という環境の中で未来を選び取っていくことそのものです。私は、大学がこうした「生きること」の全体に向き合い、学問と実践を通じた知の力によって人と社会の未来を切り拓く役割を担うべきだと考えています。

2021年、新潟大学は将来ビジョン2030を策定し、「ライフ・イノベーションのフロントランナーとなる」ことを掲げて、研究・教育・社会共創の在り方を見直してきました。生命、生活、人生、そしてそれらを支える環境を一体として捉える総合知の創出は、その中核をなす取り組みです。私は、このビジョンを受け継ぎつつ、構想にとどまることなく、その成果を社会の中に実装していく段階へと、大学の歩みを進めていきます。

本州日本海側で唯一の政令指定都市・新潟市に拠点を置く新潟大学は、豊かな自然環境と、世界へと開かれてきた歴史の中で発展してきました。 信濃川と阿賀野川が育む越後平野、海・山・里が近接する多様なフィールドは、人々の暮らしや産業とともに、本学の知の営みを支えてきました。 北前船の寄港地、開港五港の一つとして培われた新潟の歴史は、本学を地域と世界をつなぐ知の拠点へと育んできました。

新潟大学の前身は約150年前にさかのぼり、1949年に新制国立大学として再編されました。現在では、約13,000人の学生と約3,000人の教職員を擁し、10学部5大学院研究科、脳研究所、災害・復興科学研究所、医歯学総合病院を備える総合大学として、教育・研究・医療を通じた社会貢献を行っています。 こうした本学の歩みと多様な営みを支えてきたのが、私たちが掲げる理念「自律と創生」です。この理念は、自ら考え行動する力を育み、分野や立場を越えて新たな価値を生み出す姿勢を示すものであり、いま本学が進めている教育・研究の改革の原点でもあります。

本学は現在、大学院教育と研究の大きな転換期にあります。大学院の再編を通じて分野横断的で柔軟な教育・研究体制への移行を進めるとともに、FLAGs(未来を先導する世界トップレベル大学院教育拠点創出事業)を通じて、博士教育を大学全体の変革を牽引する中核に位置づけています。分野を越えて社会と共に課題を定義し、その解決を主導できる人材を育てることは、これからの大学に不可欠な使命です。

研究においては、J-PEAKS(地域中核・特色ある研究大学強化促進事業)を基盤に、研究力のさらなる高度化を進めています。全国で25大学が選定されたJ-PEAKSは、国際卓越研究大学に続く研究大学群の形成を目的とした取り組みであり、新潟大学はその一翼を担っています。人材育成と研究の成果を社会と結びつけ、実装へとつなげていくことが、今後の重要な課題です。

こうした研究力の高度化と歩調を合わせ、本学では、内閣府の地域イノベーション関連事業等を活用し、研究・教育の成果を地域社会の中で生かす「共創」と「社会実装」を着実に進めてきました。こうした取り組みを支えているのが、教員に加え、UA職および事務職が戦略形成と実装を担う体制です。専門的な知見と現場感覚を併せ持つ多様な職種が協働することで、大学の構想を現実の変化へとつなげることが可能になります。

新潟という地域は、豊かな自然、食と農、水と海の資源に恵まれる一方で、地域医療や防災といった重要な課題も抱えています。こうした可能性と課題が併存するこの地に根ざしながら世界とつながり、地域から地球規模の課題に挑むことこそが、新潟大学の大きな使命です。
新潟大学はこの使命を軸に、学問の枠を越えて人と社会に寄り添い、未来を切り拓くための知を創出するとともに、その成果を社会の中で着実に生かしていきます。

ライフ・イノベーションで人と社会の未来を切り拓く――
その実現に向けて、本学の挑戦を前へ進めていきます。

2026年2月2日

新潟大学長 染矢 俊幸

関連リンク

 


新潟大学将来ビジョン2030