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理念・ミッション・ビジョン

新潟大学将来ビジョン2030

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はじめに

21世紀もすでに四半期を迎えようとしている。この間、2001年のアメリカ同時多発テロ事件、2011年の東日本大震災に象徴される、紛争や自然災害などが引き続き、今また新型コロナウイルスのパンデミックという大きな試練に立たされ、激動の社会が続いている。一方で、急速に進展する科学技術は、持続可能な社会の発展を遂げるための原動力として大いに期待されており、それとともに進む社会の変革のなかで、大学の使命も大きな見直しと転換が求められてきている。

新潟大学は、こうした激動の21世紀の社会の中で必要とされ、さらに輝き続けることを目指している。そのために、日本の国立大学として何ができるかを常に考え、そして行動し、未来予測のもとで、次世代の人材育成と科学の発展に寄与し、社会に貢献する。

この新潟大学将来ビジョン2030は、新潟大学の原点に立ち返るとともに、多様なステークホルダーに未来の新潟大学のあるべき姿を示すものである。ここでは、SDGs(持続可能な開発目標)の達成期限でもある2030年を直近の未来と見据え、その未来社会に向けて新潟大学が果たすべきミッション(使命)を、「未来のライフ・イノベーションのフロントランナーとなる」ことと定め、地球に生きるわれわれ人類の営みを豊かにするために、総合大学である新潟大学の知を結集する。その上で、2030年という未来における新潟大学のあるべき姿をビジョンとして描き、そのビジョンに向けたこれからの道筋を目標として掲げる。

2021年2月26日

新潟大学長
牛木辰男

新潟大学の沿革と理念

新潟大学は、かつて「越(高志)」と呼ばれた地に育まれた敬虔質実の伝統と、幕末の開港5港の一つとして世界に開かれた海港都市(新潟市)の進取の精神を受け継ぎながら、旧制新潟医科大学と旧制新潟高校が母体となり、三つの師範学校、長岡高等工業学校、新潟県立農林学校などが集まって1949年5月に新制国立大学として発足した。

新潟大学の理念「自律と創生」は、こうした伝統と進取の精神を受け継ぐもので、この理念のもとに、教育、研究、社会貢献という見地から、地域のみならず世界の発展に資する知の拠点としての役割を果たしてきた。

現在、学生数約13,000人、教職員数約3,000人を擁する全国有数の大規模総合大学に成長し、10学部5大学院研究科とともに、脳研究所、災害・復興科学研究所、医歯学総合病院、附属学校園を有している。また、時代に即した全学組織として、環東アジア研究センター、佐渡自然共生科学センター、日本酒学センターが設置されている。

2030年に向けたミッション

新潟大学は、本州の日本海側に位置し、複数の領事館を有する地方中核・政令指定都市の新潟市にメインキャンパスをもつ大規模総合大学として、日本海対岸のアジアを基点に世界に開かれた「知のゲートウエイ」の役割を明確にする。その中で、教育、研究、社会貢献を通じた知の交流を深め、人生や学びのあり方、地域社会や国際社会とのあり方について、われわれが21世紀を人間らしく生きていくための新たな定義と提案を社会に投げかける。

このように、新潟大学は、医療・健康・福祉分野に留まらず、21世紀を生きるわれわれの「生命」、「人生」、「生き方」、「社会の在り方」、「環境との関わり」と、それらの土台となる「地球」や「自然」についての新たな価値と意味を生み出すための革新を「ライフ・イノベーション」と定義し、本学が掲げる「自律と創生」の理念のもとに、全学の知を結集して未来のライフ・イノベーションのフロントランナーとなることをミッションとする。

2030年のビジョン

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