森林における30年以上の研究成果をもとに「Long-Term Ecosystem Changes in Riparian Forests」をオープンアクセス出版しました
佐渡自然共生科学センター長の崎尾均教授は、地球環境の長期動態を把握するために行ってきた30年以上にわたる森林生態系の研究成果を全世界の研究者に発信することを目的として、2020年5月に、『Long-Term Ecosystem Changes in Riparian Forests(水辺林における長期の生態系の変化)』をオープンアクセスで出版しました。
本書籍は環境省モニタリングサイト1000に登録されている埼玉県の秩父山地の水辺林の調査地で30年以上の長期にわたって行われてきた研究成果をまとめたものです。水辺林に分布する樹木の一生や共存機構を現地調査の結果から解説するとともに、ニホンジカの増加で植生が減少し、それが原因になって昆虫や鳥類が連鎖的に変化していることも明らかにしています。
世界中の研究者がコロナウイルスで活動を制限されている中で、少しでも支援できたらと、誰でも無料でダウンロードできるように、オープンアクセスで出版しました。高等教育機関関係者の皆さまのみならず、森林や環境に興味のある方はぜひお読みください。
(下記Webサイトから無料ダウンロードが可能です。)
『Long-Term Ecosystem Changes in Riparian Forests』(Springer Link WEBサイト)
編著者:崎尾 均(佐渡自然共生科学センター長・教授)
発行:Springer
他のニュースも読む
-
研究成果 2024年05月14日
新規結核ブースターワクチン候補分子の提案-結核菌生来の翻訳後修飾を有する蛋白質の優れたインターフェロンガンマ誘導性-
-
研究成果 2024年04月26日
指定難病「視神経脊髄炎」の炎症を正負に制御する免疫ダイナミクスを発見-好中球とT細胞制御を目指した新たな治療法に道-
-
研究成果 2024年04月26日
難治性卵巣がんの治療抵抗性を引き起こす細胞間の協調作用を発見~「がん関連線維芽細胞」を標的とした新しい治療法開発に期待~
-
研究成果 2024年04月15日
糖尿病性神経障害発症における細胞外基質の役割を解明-コンドロイチン硫酸の発現調節による症状軽減化と新たな治療戦略への期待-