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【学長から】保護者の皆様に(2020年8月7日掲載)

2020年08月07日 金曜日 お知らせ

新潟大学長 牛木辰男

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が昨年末に中国で発生してから、感染は世界に広がり、いまだ止まる気配を見せません。8月3日現在でも、すでに世界で約1,800万人が感染し、死者も70万人ほどになっています。毎日世界で30万人近い人が感染し、流行はますます拡大しています。
7月末には世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長も、この世界的な大流行に対して、「100年に一度の公衆衛生上の危機。影響は今後数十年に及ぶ」と警告を出しました。これは1918~1920年に世界的流行を見せたインフルエンザ、いわゆる20世紀最大の感染拡大を示した「スペイン風邪」に匹敵する事態ということを示しています。そして、スペイン風邪で第二波、第三波が訪れたように、今後各国で同様な現象が訪れることを警告するものでもあります。

こうした感染拡大の中で、約13,000人の学生を擁する新潟大学は、学生の皆さんの感染の機会を最小限に抑えることを最優先と考え、通常より2週間遅れで第1学期を非対面型の授業として行うことにしました。その後、6月半ばからは小康状態となった感染の状況に合わせて、対面でなければ行えない実験や実習科目の一部実施も始めました。こうして、遅れを取り戻すために5月の連休中も7月の連休中も授業を行うことで、例年より1週遅れた程度で第1学期を終えようとしています。

この間、学生の皆さんには慣れない非対面型の授業にご協力いただきましたこと、大変ありがたく存じます。対面授業については、zoomを用いたオンライン授業を基本とし、その他、個々の科目の状況に応じて課題提出などを組み合わせて、教員側も試行錯誤で取り組んできました。すべてが学生の皆さんにとっても教員にとっても初めての試みであり、いろいろな不備もありましたが、成果も見え始めており、現在その検証を行っているところです。

新型コロナウイルスには、スペイン風邪と同様に、まだ特効薬もワクチンありません。そのため、各国でしのぎを削って現在ワクチン開発が進んでいます。すでにワクチン開発に成功し、秋から接種を始めるという国も出始めていますが、これまでの経験と専門家の意見を総合すると、実効力があり副作用のないワクチンが出来上がるのは早くても来年の夏ごろという見方が現実的ではないかと思います。それまでは、各自の感染予防対策を徹底するとともに、感染の機会を減らした行動が求められることになると思いますし、コロナの中での対応が続くことになります。また、秋にさらに大きな波が訪れることが大いに考えられます。したがって、第2学期も非対面型の授業を中心に進めることになるかと思います。

このように、コロナ感染は長期化することが予想されますので、学生の皆さんに様々な不安や問題が生じてくることを心配しています。

その一つは、こころの問題です。ストレスや不安を感じた場合も同様です。特に新入生にとっては、きわめて異例な1年になり、同級生や大学の教員とのこころのつながりを心配しています。これについては、各学部でそれぞれの実情に応じて新入生との絆を保つための対策を講じることを進めています。また、本学の教育・学生支援機構のキャンパスライフ支援センターには学生支援相談ルームが開設されています。不安や悩みがあると思ったら、いつでも相談に来てもらいたいと思います。専門の臨床心理士が対応できるようになっていますし、必要に応じて保健管理センターとの連携をとった対応ができるようになっています。

また、卒業年次の学生にとっては不自由な就職活動を切り抜けなければならないことを特に心配しています。これについてはキャリア・就職支援オフィスがサポートを行っています。

コロナ禍に関わる経済的な問題も重大です。学生がこれまでしてきたアルバイトができなくなって経済的に困ることもありますが、保護者の方々の急激な収入減により、学費の納入が難しくなったり、仕送りが難しくなったりすることもあるのではと心配しています。あるいはすでに生じているのかもしれません。そこで、これらのような状況が生じた場合の経済支援に対し、本学独自の学生支援として、「新潟大学新型コロナ対策緊急学生サポートパッケージ」を用意しています。これは、中長期までを考えた学生の皆さんへの学修支援と経済的な支援を行うものです。

そのほか、新型コロナウイルス感染症による予測できない多様な問題が学生に生じる可能性があります。そうした際には、まずは所属する学部・大学院の学務係に、相談内容が明確な場合は、本学HPでご案内しております窓口に相談するようにご指導ください。

以上、今後も未曾有のコロナ禍の中で、新潟大学で学ぶ学生の皆さんの健康と安全、さらによりよい学修環境を考えながら、最善を尽くしたいと思います。新潟大学へますますのご支援を賜りたく、改めてお願い申し上げます。

関連情報

季刊広報誌「六花」第33号(2020年夏号)2~5ページ【特集】コロナ禍に立ち向かう学生へ~学生の未来と大学のサポート~

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