心不全患者における介護発生率を明らかに-年間の新規介護保険申請は一般人口の2倍以上-
高齢化に伴い爆発的な増加を続ける心不全は、心臓機能低下のみならず、多併存疾患・多剤併用・フレイルといった複雑な問題が内在する老年循環器疾患です。今回、本学大学院医歯学総合研究科循環器内科学分野の藤木伸也専任助教、猪又孝元教授らの研究グループは、高齢心不全患者を対象に行った調査において、心不全患者における介護発生率(=新規介護保険申請率)が一般人口に比べ極めて高く、患者に内在する諸問題が介護発生率増加に寄与していることを示しました。日本が抱える介護という社会的・経済的な負担を増長するリスクとしての、心不全の新たな側面が初めて明らかとなりました。
本研究成果のポイント
- 日本で初めて心不全患者における介護発生率を示しました。
- 心不全患者での介護発生率が高いことを示しました(年間で健常者の2倍以上)。
- 心不全を取り巻く併存疾患や、薬剤と介護発生率との関係を示しました。
研究内容の詳細
心不全患者における介護発生率を明らかに-年間の新規介護保険申請は一般人口の2倍以上-(PDF:678KB)
論文情報
【掲載誌】Circulation Journal
【論文タイトル】Incidence and Risk Factors of Future Need for Long-Term Care Insurance in Japanese Elderly Patients With Left Ventricular Systolic Dysfunction
【著者】Shinya Fujiki, Takeshi Kashimura, Yuji Okura, Kunio Kodera, Hiroshi Watanabe, Komei Tanaka, Shogo Bannai, Taturo Hatano, Takahiro Tanaka, Nobutaka Kitamura, Tohru Minamino and Takayuki Inomata
【doi】10.1253/circj.CJ-21-0580
本件に関するお問い合わせ先
広報室
E-mail pr-office@adm.niigata-u.ac.jp
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