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新潟大学将来ビジョン2030
- はじめに
- 新潟大学の沿革と理念
- 2030年に向けたミッション
- 2030年のビジョン
- 1 教育・学生支援ビジョン
- 2 研究ビジョン
- 3 医療・病院ビジョン
- 4 産学・地域連携ビジョン
- 5 国際連携ビジョン
- 6 経営・組織改革ビジョン
はじめに

21世紀に入り、自然災害の激甚化、感染症の世界的流行、地球環境問題の深刻化、人口構造の変化や国際情勢の不安定化など、私たちを取り巻く社会は、かつてない速度で複雑さと不確実性を増しています。こうした時代の中で、科学技術と学問の成果を社会と共有し、人々の生命、生活、人生、そしてそれらを支える環境の持続可能性へと結びつけていくことは、大学に課せられた本質的な使命となっています。
新潟大学は、社会から必要とされ、未来に向けてさらに輝き続ける大学であり続けることを目指してきました。日本の国立大学として何ができるのかを常に問い、地域に根ざしながら世界へと開かれた知の拠点として、次世代の人材育成と学術の発展を通じて社会に貢献する。その姿勢は、本学の揺るぎない原点です。
2021年2月に策定・公表した「新潟大学将来ビジョン2030」は、この原点に立ち返りつつ、多様なステークホルダーに対して、2030年という近い未来における新潟大学のあるべき姿を示すものです。SDGs(持続可能な開発目標)の達成期限でもある2030年を見据え、本学のミッションを「未来のライフ・イノベーションのフロントランナーとなる」ことと定めたことは、今なお本学の進むべき方向を明確に示しています。
ここでいう「ライフ」とは、生命(いのち)にとどまらず、日々の生活、人生の歩み、そしてそれらを包み支える環境を含む、人が生きる営みの全体を意味します。現代社会の課題は、これらの要素が相互に深く関係し合う中で生じており、単一の学問分野では解決し得ないものばかりです。総合大学である新潟大学の強みは、分野の垣根を越えて知を結集し、人と社会に寄り添いながら、未来を構想する総合知を創出できる点にあります。
2026年2月を迎え、将来ビジョン2030はその実現に向けた後半期へと入りました。現在、その中間見直しを行っていますが、これは、これまでの取り組みを点検し、社会の変化や新たに得られた成果を踏まえながら、ビジョンをより確かな実践へとつなげていくための節目となるプロセスです。
この間、新潟大学は、J-PEAKS(地域中核・特色ある研究大学強化促進事業)およびFLAGs(未来を先導する世界トップレベル大学院教育拠点創出事業)に採択され、研究基盤の強化と大学院教育改革を一体的に進めるための基盤を得ました。「脳といのち」「食と健康」を起点とする重点領域において、生命・生活・人生・環境を貫く総合知を創出し、その成果を社会と共に実装していく取り組みは、ライフ・イノベーションのフロントランナーを目指す本学の方向性を、具体的な形として示しつつあります。
新潟大学が目指すのは、「地域に根ざし、世界へ開かれた大学」であり、同時に「知を創出し、社会変革を牽引する共創大学」です。学生・教職員、地域、産業界、行政など多様な主体が、対話と信頼を基盤に共に学び、共に創る。その営みの中でこそ、新潟大学ならではの価値が生まれ、大学の存在意義は確かなものになると考えています。
また、このビジョンを実現するためには、透明性の高いガバナンスと情報共有、根拠に基づいた意思決定、そして構成員一人ひとりが主体的に関わる大学運営が不可欠です。将来ビジョン2030の中間見直しは、全学が方向性を共有し、対話を通じて理解を深め、同じ未来を見据えて歩むための重要な機会でもあります。
新潟大学には、地域に育まれ、世界とつながり、知を力に未来を切り拓いてきた歴史があります。その歩みを次の世代へと確かにつないでいくために、私たちはこれからも、学問の枠を越え、人と社会に寄り添いながら挑戦を続けていきます。
生命・生活・人生・環境を貫く知の拠点として、そして未来のライフ・イノベーションのフロントランナーとして――。新潟大学は、2030年、そしてその先の社会に向けて、皆さまと共に歩み続けます。
2026年2月
新潟大学長
染矢 俊幸
新潟大学の沿革と理念
新潟大学は、かつて「越(高志)」と呼ばれた地に育まれた敬虔質実の伝統と、幕末の開港5港の一つとして世界に開かれた海港都市(新潟市)の進取の精神を受け継ぎながら、旧制新潟医科大学と旧制新潟高校が母体となり、三つの師範学校、長岡高等工業学校、新潟県立農林学校などが集まって1949年5月に新制国立大学として発足した。
新潟大学の理念「自律と創生」は、こうした伝統と進取の精神を受け継ぐもので、この理念のもとに、教育、研究、社会貢献という見地から、地域のみならず世界の発展に資する知の拠点としての役割を果たしてきた。
現在、学生数約13,000人、教職員数約3,000人を擁する全国有数の大規模総合大学に成長し、10学部5大学院研究科とともに、脳研究所、災害・復興科学研究所、医歯学総合病院、附属学校園を有している。また、時代に即した全学組織として、環東アジア研究センター、佐渡自然共生科学センター、日本酒学センターが設置されている。
2030年に向けたミッション
新潟大学は、本州の日本海側に位置し、複数の領事館を有する地方中核・政令指定都市の新潟市にメインキャンパスをもつ大規模総合大学として、日本海対岸のアジアを基点に世界に開かれた「知のゲートウエイ」の役割を明確にする。その中で、教育、研究、社会貢献を通じた知の交流を深め、人生や学びのあり方、地域社会や国際社会とのあり方について、われわれが21世紀を人間らしく生きていくための新たな定義と提案を社会に投げかける。
このように、新潟大学は、医療・健康・福祉分野に留まらず、21世紀を生きるわれわれの「生命」、「人生」、「生き方」、「社会の在り方」、「環境との関わり」と、それらの土台となる「地球」や「自然」についての新たな価値と意味を生み出すための革新を「ライフ・イノベーション」と定義し、本学が掲げる「自律と創生」の理念のもとに、全学の知を結集して未来のライフ・イノベーションのフロントランナーとなることをミッションとする。